「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」のデザイナーインタビュー

「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」のデザイナーインタビュー

靴をはじめとするレザーアイテムで高い評価を受けているブランドに「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」があります。フィレンツェ(イタリア)の伝統工芸技術を継承しながら、モダンに昇華させる表現に定評があり、職人の繊細な技術で仕上げるシューズは世界中に顧客を抱えています。

スペイン生まれのアルヴァロ・ゴンザレス氏は「TOD’S(トッズ)」でキャリアをスタートした後に「Valentino(ヴァレンティノ)」「LOEWE(ロエベ)」「Emili Pucci(エミリオ・プッチ)」「Loro Piana(ロロ・ピアーナ)」といった著名ブランドで実績を重ね、「Jimmy Choo(ジミー チュウ)」のデザインディレクターとして長く活躍しました。

特別な技術でソフトになめされたカーフレザー、アリゲーター、エイを主な素材に用いています。なめしのよさに裏打ちされた、染め色の美しさも強みのひとつ。フィレンツェ周辺にある工房で熟練の職人が丁寧に制作する靴のほかにもバッグ、ベルト、革小物などを手がけています。

 

「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」のデザイナーインタビュー

デザイナーにインタビューができたので、その内容をご紹介します。ゴンザレス氏のデザイン哲学やクラフトマンシップ重視を感じられるような言葉を聞くことができました。

◆著名ブランドでキャリアを重ねてきました。様々なブランドを経験した後に立ち上げた自分のブランドでは、どのようなコンセプトで靴づくりに臨んでいますか?

――カプリ(Capri)やポジターノ(Positano)でサンダル生産が盛んですが、フィレンツェ産のサンダルをクリエイトするという考えから始めました。 私は毎シーズン、変わらないデザインのアイデアが気に入っています。 私は新色を出したり、仕上げを変更したりするかもしれませんが、4年前に作成したのと同じスタイルを提供しています。革、色、トリムなどに変更があります。それは永続的なシーズンレス製品です。サステナビリティ(持続可能性)は重要です。天然素材、皮革、エキゾチック、羽毛を使用しています。私は顧客が敬意を持って扱い、持続できる製品を作るべきだと思います。

 

「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」のデザイナーインタビュー

◆「アルヴァロ ゴンザレス」というブランドは、どのような特徴がありますか? 主に外見上のデザインについて特徴を教えてください。

――私は最小限のシンプルなパターンで、最大限の装飾表現に取り組んでいます。装飾にはラミア、ポンポン、羽毛、ストリングレイ(エイの革)などを使っています。 私の靴は信じられないほどシンプルですが、構造は実際には非常に巧妙で複雑です。なぜなら、常に最低限のアッパーで足をホールドする必要があるからです。

 

◆イタリアの伝統工芸技術を継承しているのが、「アルヴァロ ゴンザレス」らしさのひとつです。靴づくりにおけるイタリア技術の強み、オリジナリティーとは、どんな点でしょう?

――私たちが一緒に働く職人は、何千年もかけてはぐくまれた革製品やサンダルの生産方法と同じテクニックを使いこなしています。私はフィレンツェに住んでいるので、タンナー、ハードウェアメーカー、フェザー・ワークショップ、パターンカッター、靴メーカーとスムーズにコラボレーションできます。

 

「ÁLVARO GONZÁLEZ(アルヴァロ ゴンザレス)」のデザイナーインタビュー

◆現代のファッションでは靴の果たす役割がますます大きくなっています。「アルヴァロ ゴンザレス」は服と組み合わせた場合に、どのような魅力を発揮してくれるのでしょうか?

――私のサンダルは、街やビーチやリゾートのあらゆるスタイルに合います。 私は、「smoking with sandals」というアイデアが好きです。その意味は男性はタキシードを着用し、女性はヒールの代わりにフラットサンダルを履きロングドレスを着用するというもので、とてもシンプルでシックです。 私は特別な靴下、特にルレックスやきらめき素材の靴下でサンダルを履いている女性の考えが好きです。一般的に誰かが私のサンダルを履くと、彼らは完璧に服を着ていると自信に満ちて見えます。

 

◆レザーシューズづくりではクラフトマンシップが重要と言われます。「アルヴァロ ゴンザレス」の美しさや履きやすさを支えているクラフトマンシップは、どういったところに表現されているでしょう?

――いたるところすべてです! 靴自体の構造から、フィニッシングの装飾まで。例えば、羽毛を使ったプロセスは、フィレンツェの中心部で4世代にわり100年以上の歴史のある家族の会社によって行われています。

 

デザイナーの言葉からもフィレンツェの靴づくり文化への深いリスペクトがうかがえます。ゴンザレス氏は様々なトップブランドでの仕事を通して、現代的デザインを身につけているので、伝統と革新、クラシックとモダンが融け合ったようなアイテムを生み出せるのでしょう。創り手の言葉に触れて、「アルヴァロ ゴンザレス」の今後がますます楽しみになりました。

 

ÁLVARO GONZÁLEZ
http://www.alvaro.ag/

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