(2005/6/9) ニューヨーク近代美術館(MOMA)を設計した日本人

ニューヨーク近代美術館(MOMA)が2004年、改築されました。世界最高レベルの現代美術の殿堂を設計したのは日本人建築家の谷口吉生(たにぐち・よしお)氏です。新MOMAをはじめとする彼の作品を振り返る展覧会「谷口吉生のミュージアム」が開かれたので、東京オペラシティアートギャラリー(東京・初台)へ出掛けました。

 谷口氏のことはよく知りませんでしたが、新MOMAを日本人が設計したということで、以前からとても興味がありました。なぜなら、私はMOMAの改築工事が進んでいるその時期にニューヨークに住んでいたからです。

 マンハッタンのミッドタウンにあるMoMAは改築工事の間、クイーンズ地区に引っ越しし「MoMAクイーンズ」として開館していました。私はクイーンズに住んでいたので、「MoMAクイーンズ」に行ったことがあります。でも、新MOMAがオープンする前に帰国してしまったのです。3月に仕事でニューヨークに行きましたが、残念ながらMOMAに行く時間がなく、見ることができませんでした。

 谷口氏の建築物には光と水があふれています。洗練された空間処理、建物の周囲まで行き届いた視覚効果に、日本の伝統と美意識が感じ取れます。

 美術作品が映える展示空間を、使う人の身になって考えてあります。光の採り入れ方、空気の流れ方などを計算して、館内にいて気持ちいいと感じられるようにしてあるようです。

 個人的に興味を引かれたのは、1983年に建てられた「土門拳記念館」(山形県酒田市)です。美術館の前景に池、背景は小高い山。その間に低く白いシンプルな建物。朝と夜で池に写る建物の表情が変わるそうで、ぜひじかに見てみたいと思いました。

 なじみがあるところでは、89年にオープンした「東京都葛西臨海水族館」(東京都江戸川区)も谷口氏の仕事です。ものすごい数のマグロが巨大な水槽内をグルグルと群泳していたのをおもしろがって見ていた思い出がよみがえりました。

イベント名 「谷口吉生のミュージアム」
期間 6月26日まで
場所 東京オペラシティアートギャラリー
住所 新宿区西新宿3-20-2
URL http://www.operacity.jp/ag/

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