若き逸材、大野陽平デザイナーのブランド「YOHEI OHNO(ヨウヘイオオノ)」が脚光を浴びています。東京コレクションでは初となったランウェイショーを、2017年3月25日、東京・渋谷のヒカリエホールで開き、2017-18年秋冬コレクションを発表しました。
大野氏は文化服装学院、文化ファッション大学院大学を経て、英国のノッティンガム芸術大学に留学。帰国後の14年12月に「YOHEI OHNO」を立ち上げました。ブランド誕生からまだ3年足らずという若いブランドですが、独特な素材使いや構築的なシルエットが高く評価されています。ファッションアワード「TOKYO FASHION AWARD」を16年10月に受賞していることからも、期待の大きさがうかがえます。
17-18年秋冬シーズン向けでは工業的なイメージをまとわせています。とりわけ、航空分野のモチーフが写し込まれて、近未来風のムードを漂わせています。飛行機柄のウエアをはじめ、パラシュートのハーネスを思わせるベルト、メタリックなつやめきを帯びたコパー色のロングブーツなどにインダストリアルな雰囲気が宿っています。
デザイン面ではパンツの正面に深く切れ込ませたフロントスリットや、程よく素肌を透けさせるメッシュなどが官能的なムードを寄り添わせています。シャイニーな質感のキャミソールやビスチェをトップスにかぶせるような、フェティッフ風味のスタイリングも目を惹きます。
全体のシルエットは細身で、すっきりした着姿。二の腕まで届くスーパーロングのグローブや、らせん状の長いイヤーアクセサリーなど、縦長イメージの小物やアクセを添えて、さらにシャープな印象を引き立てています。若手の枠を超えた、大胆で緻密なクリエーションはさらなる進化を予感させました。
YOHEI OHNO
http://yoheiohno.com/