「beautiful people(ビューティフルピープル)」は2022年3月7日、パリ・ファッションウィークで2022-23年秋冬コレクションの映像とルックを公開しました。
約100年前のスペイン風邪流行当時にも技術を磨き、裁断の発展の礎を築いた マドレーヌ・ヴィオネ をインスピレーション源に据えて、ブランド独自の裁断技法「ダブルエンド(DOUBLE-END)」によって キモノとドレス、西洋と東洋が同時に存在するコレクションを発表しました。
「Side-C」と題した、表と裏の間を探る型紙作りの考え方をさらに拡大。さらに、 「DOUBLE-END」の裁断コンセプトを重ね合わせました。
衣服を構築する型紙を通して、東と西の「対話」を探るという試みです。1つのドレスを上下逆さまに着用することによって、帯はトレーンに変わり、たもとはペプラムに変わります。
前と後ろ、左と右、上と下、表と裏など、様々な方向に入れ替えることによって、1つの衣服が着物とドレスを行き来するかのようです。
刺し子、帯縞、袴、紬、こぎん刺し、縮(ちぢみ)、絣(かすり)――。伝統的な日本の各種テキスタイルがドレスに姿を変えました。表と裏の区別がつかない「メビウスの環」を切り開き、次元をまたぐような立体感を生み出しています。
ヴィオネの構想を受け継ぐ形で「メビウスの環」をクリエーションに生かしたコレクションは、洋の東西や服飾の古今を超えていく創意を感じさせます。独自の裁断技法を掘り下げる取り組みがオンリーワンの造形美を生み出していました。