元電通の広告マンという異色の経歴を持つデザイナーの「TSUKASA MIKAMI（ツカサ ミカミ）」。2016年-17年秋冬コレクションのテーマは「THE PAIN OF OTHERS」。作家スーザン・ソンタグの著書名『REGARDING THE PAIN OF OTHERS』（他者の苦痛へのまなざし）からインスパイアされています。
興味深いプレゼンテーション（展示会）形式で発表されました。暗闇の中、１本のランウェイの上に男女のモデルが登場。全員が１列でならんだところでスポットライトがあたります。モデルは360度ぐるっと向きを変え、来場者は好きな場所、方向から写真を撮れる形式です。
軸になったのは、ミリタリーのカモフラージュ柄。濃いめミリタリーに花柄をミックス。迷彩模様の上から真っ白いフラワーモチーフを乗せて、ダークロマンティックなムードを醸し出しています。「戦争」の象徴であるカモ柄と、「平和」のシンボルと言える花柄を強引にマリアージュ。混沌とした現代を思わせるミックス感を印象づけています。
たくさんの花で大きな円を描いた模様の服も披露。ほのかな「和」や「仏教」のムードを忍び込ませています。靴にも白い花が宿りました。コンバットシューズ風のゴツめブーツも添えて、一般的な「うっすらミリタリー」とは異なる濃度マックスの“軍装”風で、独自色を打ち出していました。
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“Mercedes Benz fashion week Tokyo 2016-17 A/W” TSUKASA MIKAMI
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