「JIL SANDER(ジル サンダー)」は2023年9月23日、ミラノ・ファッションウィークで2024年春夏コレクションを発表しました。
ピュアで彫刻的なフォルムは、動きのある重厚なシルエットへと変貌を遂げていきます。ソリッド・カラーで彩られた、イブニング仕様の丈長のエンパイア・ガウンはコンパクトなトップスと浮遊感のあるフレアスカートとコーディネート。柔らかな、ポプリンで仕立てられた甘美なクチュールカットのロングドレスは継ぎ目を感じさせず浮遊するかのようです。
ウィメンズ、メンズともに新しいスーツというアイデアが一層広がりをみせます。ハイウエストのショートパンツやロングパンツは、図形的にカットされた大ぶりでボクシーなジャケットと組み合わせました。
修道衣風の丈長のチュニックも登場。トップスとコートを包み込むケープ、紙のような質感のイールスキンのスーツやロングコートやシャツにあしらわれたパイソン柄などが革新的なムード際立たせています。
ネコとイヌの顔がプリントされ、誇張された鋼とジルコンのジュエリーは全体の趣にポップな空気を吹き込みました。シグネチャーバッグである「カンノーロ」バッグ、コインバッグ、そして新シリーズである、らせん上のレザーで構成された「ヴァーティゴ」バケツバッグが、装いのエッジィなアクセントに。
伝統的な工芸と工業的な構造の技術が互いに補い合い、折衷的で流動的。ノスタルジーを感じさせない、クラシックを一新するかのようなエレガントで破壊的なコレクションです。