「mister it.(ミスターイット)」は「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W」で2024-25年秋冬コレクションを発表しました。ブランドにとって東コレで初のランウェイショーです。
砂川(いさがわ)卓也デザイナーは2012年から「MAISON MARGIELA(メゾン マルジェラ)」でキャリアを積んで、18年春夏シーズンから「mister it.」を立ち上げました。パリでのオートクチュール経験に基づいて、「身近なオートクチュールをコンセプト」に掲げています。
テイラードジャケットに解体を試み両袖の内側に別モチーフを忍び込ませています。ボトムレス風の組み合わせも試しました。
ペプラムやトレーンなどを採り入れて、布のダイナミックな動きを演出。服の構造を二重にしたり、長短の丈違いコンビネーションを仕込んだりと、様々に服飾のルールを書き換えています。
あでやかマルチカラーのモチーフがランウェイを色めかせました。花柄をモザイク風に入り組ませています。スカーフを着るアイテムに用いて、華やぎを加えました。ヴィンテージ感も寄り添わせています。
ヘッドフードやバッグまでワントーンで色をそろえたキャメルルックがアイキャッチー。丸みを帯びたハートモチーフで埋め尽くしたドレスはウィットフル。
立体裁断やドレーピングなど、パリ仕込みのクチュール技が動感を引き出しています。「手の届くクチュール」が東コレに新風を吹き込みました。