「ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)」は2025年3月7日、パリ・ファッションウィークで2025-26年秋冬コレクションを発表しました。
相反する二つの物事を結びつけ、「どちらかである(either or)、どちらでもない(neither nor)」という曖昧さを描き出しています。オーストリア人アーティスト、エルヴィン・ヴルム(Erwin Wurm)氏の作品から学んだ、「見慣れたものを意外で独創的な方法で見せれば、見え方が変わり、見方が新しくなる」というアプローチに基づいているそうです。
写真を柄として衣服にプリントし、平面と立体の境界を行き来する新たな表現方法を追求しました。最新の転写技術を使用し、写真を鮮明に再現。柄のドレープやシルエットが衣服の実際の形状と重なり、錯視効果を生み出します。
身体と衣服の間に生じる余白を彫刻するように、有機的なフォルムと流動的なシルエットを構築。身体と彫刻の境界を曖昧にしています。
シャツやブレザーのようでありながら、彫刻的な要素を持つ衣服を追求。和紙で表現されたざらついた質感と、ストレッチ糸で表現されたしなやかさが特徴です。和紙とコットンにストレッチ素材を織り合わせた生地は、張り感と伸縮性を持ち、立体感を強調しています。
柔らかい素材を硬く表現する発想から、柔と剛の曖昧さを探求。熱可塑性の合成繊維とウール・アルパカ混紡糸をプレス加工することで、通常のニットにはないパリッとした硬質感とほのかな艶を生み出しています。
分量感のあるデザインに剛柔を巧みに取り入れました。ゆったりとした印象と鋭いシルエットを兼ね備えた新感覚のニットです。
カンペール社との協業によるフットウェア「Peu Form」が登場。カンペールの代表的なシリーズ「Peu」に、近藤悟史デザイナーがISSEY MIYAKEの「一枚の布」というコンセプトを融合させ発展させたデザインです。一枚革で足を包み込むフォルムが、快適な履き心地と脱ぎ履きのしやすさを実現しています。
身体性や素材づくり、「一枚の布」など、ISSEY MIYAKEらしさが凝縮されたようなクリエーションが独創を裏打ち。ブランドの先進性や探究マインドを再確認できるコレクションです。
© ISSEY MIYAKE INC.
Runway: Frédérique Dumoulin-Bonnet
Show image/Details: Olivier Baco
One Minute Sculptures: Ophélie Maurus