リカバリーシューズへの関心が高まっています。「リカバリーシューズ」とは、運動後や長時間の歩行後に足を休めるために作られたシューズのこと。クッション性に優れ、足への負担を軽減してくれるのが特徴です。
人気が高まっている背景には、ランニングやジム通いを日常的に楽しむ人が増えたことがあります。健康志向が一段と高まってきたのを背景に、快適性を重視した靴を普段から選ぶ人が増えていることも人気の一因。以前は見た目にあまりこだわらない機能重視タイプが多かったようですが、最近では街中でもおしゃれに履けるモデルが増えて、より多くの人に受け入れられる存在になっています。
そんな中で注目されているのが、スイス発の機能性シューズブランド「MBT(エムビーティー)」。1996年に、メカニカルエンジニアであるカール・ミュラー氏が開発したブランドです。MBTは「Masai(マサイ族) Barefoot(裸足) Technology(技術)」の略で、マサイ族が自然の地面を裸足で歩くような感覚を再現する特許ソールが最大の特徴です。
創業者のミュラー氏自身、ひどい膝や腰の痛みに悩んでいたとき、柔らかい土の上を裸足で歩くと痛みが軽減されることに気づきました。その体験をもとに、数年かけて“自然の不安定さ”を再現する独自ソールを開発。硬く平らなアスファルトの上でも、体を整えるような自然な歩行を実現する、カーブした靴底が生まれました。
現在ではMBTは世界中で愛用されるコンディショニングシューズとして進化。姿勢の改善、冷え・むくみの軽減、バランス感覚の向上、インナーマッスルの活性化、スポーツ後のリカバリーなど、さまざまな効果が期待されています。
私がMBTを履き始めてもうすぐ1カ月。休日の外歩きが楽しくなり、ちょっと歩くだけでもしっかり運動した感覚があります。忙しい日々の中でウォーキングの時間がなかなか取れなくても、MBTを履いて歩くと「歩きの質」が格段にアップ。自然と「かかと→親指側のつま先」で蹴り出す歩き方になるので、インナーマッスルに効いている実感があります。日常では動かしづらい筋肉の働きを促しているような感じ。特に腰まわりにしっかり効いていて、“空から糸でピーンと吊られているような感覚”という表現がぴったり。自然と姿勢も整ってくるのがうれしいポイントです。
デザインのバリエーションが豊富なのもMBTのいいところです。定番のスニーカーやサンダルはもちろん、レザーシューズやランニングシューズ、リカバリー用など、約250種類ものラインナップを展開。日常の中でも「足をいたわりながらおしゃれを楽しみたい」という方にぴったりかと思います。