1955年創業の帽子ブランド「Haute Mode Hirata(オートモードヒラタ)」が2025年9月3日、2026年春夏コレクションを発表しました。創設者・平田暁夫氏の生誕100周年を記念したコレクションです。
フランスに由来するオートクチュールの帽子技法と、日本の感性・クラフトマンシップを融合してきた同ブランドが見せたのは、「帽子が主役」のショーです。
今回のコレクションでは、娘の欧子氏と孫世代の早姫氏・翔氏という3人のモディストが手がけた31点の帽子が披露されました。衣装のデザインには「RYUNOSUKEOKAZAKI」の岡﨑龍之祐氏、「mister it.」の砂川卓也氏、「Tamme」の玉田達也氏が参加。世代やブランドを超えたコラボレーションが実現しました。
モデルが歩くたび軽やかに揺れる帽子はエレガントに浮かび上がりました。彫刻のように頭上にたたずむものも。帽子の多様性と可能性を、改めて印象づけました。
ねぶた祭で廃棄されるはずだった和紙を、チュールと組み合わせた帽子や、西陣織職人によるマーブル加工、「KYOTO Leather」が手がけた京友禅技法を応用した和紙ボンディングレザーなどが登場。随所に伝統工芸が取り入れられていました。
創造と伝統を軸に歩み続けてきた「オートモードヒラタ」。帽子が装いの主役を務める装いを鮮やかに描き出し、3世代にわたる美学を示すコレクションとなりました。