ついに発売となった「KENZO × H&M」コレクション。「KENZO(ケンゾー)」のクリエイティブ・ディレクター、ウンベルト・レオン(Humberto Leon)氏とキャロル・リム(Carol Lim)氏が来日しました。
キーテーマは「アーカイブを新たに再現」「鮮やかなプリント」「フェミニンなディテール」「現在のKENZO」「アクセサリー」です。
KENZOの創設者である高田賢三氏のアーカイブを解釈し新たに再現しつつ、さらにモダンにアップデート。鮮やかなプリント、フェミニンなディテール、遊び心のあふれるユニークなシルエットなどが特徴的です。柄の入ったリボンでつくられたロングドレスはKENZOのアイコニック的デザイン。キモノ・スタイルはリバーシブルなコートとブルゾンで登場。タイガープリントのトップスとパンツもお目見えしました。タイガーストライプ、アニマルプリントのミックス、花柄、メダルプリントなど華やかなプリントが躍ります。リボン、ラッフル、プリーツ、ギャザーなどのフェミニンで贅沢なディテール。そして、ジップ使いやボタン、パイピングなど細かい部分にまで手が込んでいて目を見張ります。アクセサリー(小物)も足袋風ソックスをはじめ、ロゴやパッチワーク、プリントなどが楽しいアイテムがたくさん用意されています。
私が感心したのは、丁寧に仕上げられたリバーシブルアイテムが多かったこと。モードやハイファッションだけでなく、使い勝手や現代的着回しなどをきちんと考えられているところはお二人らしいクリエーション。現代の着る人たちのことをきちんと考えているところはさすがです。
インタビューではまず「全く見知らぬパリに一人で乗り込んできて成功したという高田氏を尊敬する」とリスペクトを示しました。その高田氏とのつながりで、「同じアジア人として何か通じることはありますか」と、私が質問したところ、「アジア人ならではの細かいところにまで手が込んでいるという点はとても似ていて通じるものがあります。今回のコレクションも妥協せず、とても細かいところにこだわっています」と語りました。また、「プリントにしないでリボンテープなどの贅沢な素材にこだわったり、リバーシブルの服にしたりと、これらをH&Mのプライスで実現できたことには、H&Mに感謝します」と妥協しないものづくりへの気持ちも表現しました。「今回のコラボでは、KENZOというブランドを伝えるいい機会になった。とてもエキサイティングなコレクションになったと思う。多くの新しいお客様にも知ってもらいたい。そして自分流のおしゃれを楽しんでほしい」と語りました。
ショールームでお二人を記念写真パチリ。ウンベルトさんが「OPENING CEREMONY(オープニングセレモニー)の靴を履いているね」と私に言ってくれたのにはびっくり。さすがにちゃんと全身を見てくださっていると目利きに感激しました。H&Mクリエイティブ・アドバイザーのアン・ソフィー・ヨハンソン(Ann-Sofie Johansson)さんとも再会でパチリ。以前、H&Mスウェーデン本社に行ってお会いしたときを覚えてくれていてうれしかったです。
夜のショッピングパーティは、世界的R&BシンガーのTLCが登場してのパフォーマンスで会場が大盛り上がりでした。短い時間制限のショッピングタイムの中で購入した私の戦利品はこちら。今回のKENZOのコレクションは、おしゃれをもっと楽しもう、ファッションって楽しい、ポジティブになれるといったメッセージを感じさせます。私も大いに楽しみたいと思います。
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