安全・安心を巡る意識は、この2年ぐらいで様変わりしました。マスク着用や手洗い習慣は、その象徴的な変化を示しています。自然災害や感染症が相次いで、「自分の健康は自分で守る」というプロテクション(防護)の気持ちが強まりました。ファッションや繊維の世界でも、そうしたニーズを受け止めた取り組みが広がっています。
100年を超える歴史を持つ老舗の繊維専門商社、モリリンが立ち上げたのは、制菌・抗菌機能を生かした「MIZICA PROJECT(みじか プロジェクト)」。マスクや防災セットを製品化しています。「大切なひとや時間、そして場所をまもるためのお手伝いがしたい」という思いからスタートしたプロジェクトです。企業やブランドなど、様々なパートナーが参画して、輪が広がっています。
制菌加工を施したマスクは、「つながり」がテーマのカフェ「WIRED CAFE(ワイアード カフェ)」とコラボレート。店舗スタッフが着用しています。
防災セットは災害時の支援物資を想定しています。Tシャツやタオル、マスクなどを圧縮パッケージでまとめました。感染症対策が欠かせない避難場所で役立ちそうです。
これらの「みじか プロジェクト」関連アイテムを支えている技術が制菌剤・加工プログラムの「BIO SHIELD(ビオシールド)」。モリリンが独自に開発した技術です。
人体への安全性が確認されている、化粧品・サプリメント原料ともなる酸化亜鉛を主な原材料に使っているのが最大の強み。糸を本業とする繊維専門商社ならではの技術が安全・安心を支えてくれます。「ビオシールド」の技術は今後、様々な製品に活用されていく見込みです。
プロジェクトを通じて企画・生産した製品代金の一部は、“大切なひとや時間、そして場所をまもるためのお手伝いがしたい”という「MIZICA PROJECT」の想いに関わる災害キットの寄付等の活動に充てられます。
ウイルスの怖さを誰もが知った今、様々な病や感染への備えという意味からも、こうした制菌・抗菌機能を備えたアイテムは、コロナ禍が鎮静化した後も支持が続いていくと思われます。「みじか プロジェクト」のような頼りがいのある取り組みは、「安全・安心なファッション」の可能性も広げてくれそうです。
MIZICA PROJECT
https://www.mizicaproject.jp/
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