注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーDisaya Sorakraikitikul氏にインタビュー

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

タイのブランド「Disaya(ディサヤ)」はプレイフルでありつ つ、洗練されたテイストで知られています。デザイナーのDisaya Sorakraikitikul(ディサヤ・ソラクライキティクル)氏は世界最高レベルのファッション校「セントラル・セントマーチンズ」(ロンドン)で ファッションを学び、「John Galliano」のアトリエでデザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。

ヨーロッパで経験を積んでから、母国タイに戻って立ち上げたブランドが自らの名前を冠した「Disaya」。タイ好きな私はかなり昔から「Disaya」 に目をつけていて、日本でも機会を見て取り上げてきました。今回はデザイナーが来日するという絶好の機会が訪れたので、インタビューをお願いしました。以下に一問一答をご紹介します。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q:(宮田) 「Disaya」の服にはヨーロッパとアフリカの両方の雰囲気が感じられます。

A:(Disaya Sorakraikitikul) フラッグショップは特にロゴやフォント、ブランドカラーなどを基調としたブランドのコンセプトをベースにして展開して います。また、テーマによって毎シーズン店内は変わるので、ヨーロッパ風だと思われたのは、きっとそのご覧になったシーズンがマリー・アントワネットとロ ココのインテリアからインスパイアされたコレクションだったからかもしれません。最新コレクション(2016-17秋冬)はとてもアフリカンで、メイン テーマはウィリアム・モリスが愛した自然の雰囲気をベースにしています。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q: デザイナーはロンドンのCentral Saint Martinsを卒業し、その後もロンドンに住んだ経験を持っています。このロンドン生活はその後のクリエーションに、どのような影響を与えましたか?

A: 若い頃からイギリスで勉強してきた私にとって、イギリスはいつも第2のホームです。そして結果的にとても大きな影響を受けていると思います。ブリ ティッシュカルチャーのエッセンスやマナー、テイストなど、どれもがデザインに入っていると思います。それは私の人生にも影響を与えています。アートもセ ントマーチンズの学校で勉強していた人たちもみんな好きで、その結果が私の仕事になっています。

それらの経験は、私自身を独り立ちさせたとも言えます。そこでは、私たちは創作するにあたって、クリエイティビティに何の制限もなく、無限に創作して、何 が自分の一番かを見つけることができました。可能な限り、パターンや装飾や、シルエット、または自分をもっとたくさん伸ばすことができるような、新しいことを作品に加えたりして自分のシグネチャーとなるものを発展させていくことを始めました。このような方法で教えられ、評価され、アドバイスをもらい、私を 本当に次のステージへ押し上げてくれたと思います。さらに、私は自分の作品を様々な角度から見ることができたと思います。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q: タイのデザイナーは生き物のモチーフを好む傾向があると思います。しかも、ほかの国ではあまり見かけないような、ちょっと不気味だったり、珍しい生 き物をモチーフにします。Disayaでも過去にタツノオトシゴ(Sea Horse)やフラミンゴをモチーフにしました。こういう珍しいモチーフを使う理由は何ですか?

A: 私たちは、毎シーズンではないですが、動物のモチーフをコレクションによく使います。また、フローラルプリントも使います。10年目のアニバーサ リーのコレクションでは、バロックとロココアートをモチーフとして使用したこともあり、メインテーマによって様々です。でも、自分としては動物が好きです し、ちょっとしたファンタジーのテイストも同時にコレクションに入れるのが好きなので、アニマルモチーフが目立っているのは、その結果かも知れません。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q: Disayaの服はセンシュアルでありつつ、クラシックで、ガーリーでありながらラグジュアリーという、深みのあるテイストが興味深く感じられます。こういう複雑なミックステイストの狙いは何ですか?

A: Disayaは、プレイフルで洗練されたレディトゥウェアのブランドで、それは全て、私たちのコアにある価値観から来ていると言えます。ブランドが 育つにつれて、DISAYAガールは、DISAYAウーマンになっています。私たちはコレクションを通してそれを見せています。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q: 服だけでなく、アクセサリーにも人気があります。コスチュームジュエリーライクな凝ったデザインが多く見られますが、デザインのコンセプトを教えてください。

A: そうですね、コスチュームジュエリーも発表しています。でも、メインのアイテムとしてではありません。あくまでもレディトゥウェアのブランドなの で。だから、アクセサリーはシーズンのコアなテーマによって様々です。2012年秋冬のコレクションは、「My Cup of Tea」というコレクションタイトルで発表しましたが、ティーカップとソーサーのセットをコレクションの一部として発表しました。ジャングルをテーマにし た今回のコレクションでも、レオパードプリントのフェイクファーのスカーフを発表していて、コレクションとマッチしています。アクセサリーはあくまでも靴 やバッグのような、レディトゥウェアのコレクションに付け加えられたものですね。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

Q: 日本の女性にDisayaの服をどのようなシーンでどのように着こなして欲しいですか?

A: Disayaの服を着て、代官山を歩いてほしいですね。東京っぽいのに、モダンで、とても好きな街です。シックなカフェやT-SITEがあって、 DISAYAレディたちにはそこで雑誌や本をパラパラと読んでもらったり。たぶん彼女たちは、その辺りでぶらぶらしたり、デートで来ていて、 Disayaのカクテルドレスにデニムジャケットを羽織ったりして、足元にはアンクルブーツを合わせて、自身を持って歩いていると思います。もちろん片 手にエスプレッソを持ってね。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

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注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

2016年秋冬コレクションは、ラグジュアリースタイルとモダンヨーロッパのテイストにアフリカンエスニックのエッセンスをミックス。イギリスの詩人であ りアーティストであるWilliam Morris(ウィリアム・モリス)がリードしていた、中世の手仕事や美術に再帰する19世紀のアーツ・アンド・クラフツ運動をインスピレーションソース として作品に落とし込みました。

中世のタイルレースやWilliam Morrisのタペストリーを彷彿とさせるテキスタイルを採用したスレンダーなロングスリーブドレスや、Morrisの未完成のスケッチからインスパイア され、花々のシルエットを縁取ったモノクロの刺繍をミックスしたフローラルプリントのドレス。一方で、3DプリントによるGarden of Delightという野生の生き物や、植物をカムフラージュしたテキスタイルを使った、エキゾチックやトライバルなアフリカンテイストをコレクションに反 映。全く異なる2つのカルチャーを表現しました。

 

注目のタイブランド「Disaya(ディサヤ)」のデザイナーにインタビュー

インタビュー時にお会いしたときのディサヤさんと一緒に。手の込んだ刺繍が施されたジャケットとショートパンツのセットアップがよくお似合いです。私も新作の中から、ジャケットを羽織らせていただきました。こちらにも丁寧な刺繍が施されていて、甘く見えないピンクが大人っぽさを印象づけてくれました。

タイ発のブランドは近頃、日本でも雑誌で特集が組まれたり、有力セレクトショップで取り扱いが広がったりと、関心が高まってきています。なかでも Disayaはフェミニンやエレガンスのさじ加減が日本人好みのところがあって、様々なシーンへの着こなしになじませやすそう。実力の確かなデザイナーが 手がけているうえ、トレンドへの目配りも利いているから、海外セレブも着用していて、おしゃれに敏感な人に支持されています。国内でもショップで見かける 機会がこれからさらに増えていきそうで楽しみです。

PHOTO: Disaya 2016-17 A/W Collection

Disaya
http://disaya.com/
www.h3otokyo.com

 

 

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