グランジを代表するロックバンド「ニルバーナ」のカート・コバーンに捧ぐ~伝説のロック・アーティストの最期の2日間。
カート・コバーンの最期の2日間にインスパイアされてできたという作品であるので、真実ではないのでしょうが、正直、期待はずれの映画でした。
映画というより、映像!?
「ニルバーナ」は好きだし、期待して行った分、あまりに物語というか内容がなく、退屈に感じたり、イライラしてしまった時間があった。
ドラッグ中毒者が森の中をさまよい、怪しい言動をブツブツ言ったり、食事をしてたり・・・そんなシーンばかりが続く。今思い出してもそのシーンばかりが浮かびます。
ただ、見終わって、考えてしまいました。
印象的だったのは、一枚の汚れたシミ付きTシャツや黒のスリップドレス(なぜだか女装)に何度も着替えたり(他にも服持っているはずなのに)、ジャンクフードのようなシリアル&牛乳しか食べなかったりのシーンが・・・生きていることがもうどうでもいいという気持ちと生きていることのこだわりの両方を感じさせた。
頂点にたった人間が、ドラッグ中毒、情緒不安定に陥り死に至ってしまう。
最後の二日間は彼はいったい何を感じ、考えていたのだろうか。
彼が死んでしまった時もただ一人の人間がいなくなっただけ…としか感じていないような仲間達…虚しすぎる。
ただ、普段の私たちの生活の中でも誰もがこんな気分に陥るときがあるのではないか…孤独、不安、絶望、喪失感を。
それをどのくらい強く感じているかの違いであって。
そんな思いだけが心に残りました。