映画『グッバイ・ゴダール!』ステイシー・マーティンの1960’sファッションに注目 パンフレットに寄稿

映画『グッバイ・ゴダール!』1960'sファッションに注目 パンフレットに寄稿

映画『グッバイ・ゴダール!』1960'sファッションに注目 パンフレットに寄稿

映画『グッバイ・ゴダール!』は題名が示す通り、映画界の巨匠、ジャン=リュック・ゴダール監督にまつわるストーリーです。でも、ゴダールの成功物語といった内容ではありません。むしろ、「グッバイ」が物語るように、ゴダールの人柄や行動に冷ややかなまなざしを向けています。今回、私が、映画パンフレット用のファッション解説記事を寄稿しておりますので、劇場でチェックしていただけたら幸いです。

ゴダールの妻だったアンヌ・ビアゼムスキーの自伝的小説を映画化しました。舞台は1968年のパリ。当時、19歳だったアンヌは、パリの大学で哲学を学んでいましたが、37歳のゴダールと知り合い、恋に落ちます。ゴダールの撮った映画『中国女』でアンヌは主演を務め、その後、ゴダールと結婚しました。

ファッション面で興味深いのは、60年代後半~70年代前半の装いが写し込まれている点です。アンヌを演じたファッションアイコンとしても注目されているStacy Martin(ステイシー・マーティン)が着こなします。モッズやヒッピーといった、当時の「反抗する若者」の気分を反映したスタイルが様々な装いで登場。カラフルなチェック柄、キャスケット帽、ミニスカートなど、今のトレンドにも通じていてコーデの参考になりそうです。

アンヌの着姿は、彼女の精神状態や自意識も映し出しています。主張の強いゴダールに振り回されていたアンヌですが、結婚生活を続けるうち、女優として自分らしい人生を選びたい気持ちが募ります。その心変わりを象徴するのは、彼女の服装です。

2018年7月13日(金)から公開されます(新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他で全国順次ロードショー)。ゴダールの意外なキャラクターが描かれていて、彼を見る目が変わるかもしれません。そして、アンヌのおしゃれコーデも見どころです。場面ごとに彼女の気持ちと服装の関係を考えながら見るのも、映画のメッセージに深く触れる方法でしょう。

グッバイ・ゴダール!
http://gaga.ne.jp/goodby-g/

 

Go to top