武笠綾子ディレクターが手掛ける、シーズンレスにコレクションを発表する受注生産型のブランド「THINGS THAT MATTER (シングス ザット マター)」は「その先の感覚を纏う」をコンセプトに、毎回異なる感覚を「SENSE」と題して作品を発表しています。
新作コレクションのSENSE10「Dialog」がローンチされました。こちらは、ドイツの哲学博士の発案によって生まれた「ダイアログ・イン・ザ・ダーク(dialog in the dark)」とのコラボレーションから実現。武笠さんが暗闇の中で視覚障害者のスタッフさんと一緒に体験し感じたことから生まれました。視覚以外のすべての感覚を通して「見た」世界の愛おしさをコレクションで表現しています。
携帯電話も腕時計も全部、預けて体ひとつに。素足で真っ暗の空間へ。何も見えないなか、白杖を頼りに、さぐりながら歩いていきます。砂利道や芝生、木を足裏に感じながら、暗闇の中で触った生地や刺繍、石ころの触感を、いつも以上に敏感に感じる空間。線香花火のパチパチとする音もあり、まっ暗闇のなかで五感を揺さぶられるような体験です。
極上の肌触りのシアー素材のジャージトップス、まろやかな触感にハリ感がプラスされた、新感覚の楊柳フードガウン。繊細な素材に残像をイメージしたジャカード柄を配したオリジナルロゴのジャカードゴムがアクセントのペンシルスカートやオーバーシャツ。しなやかで今シーズンのトレンドでもあるほんのりセンシュアルを感じさせるコレクションです。
さらに、視覚ではなく、自己の内面に映し出された線香花火をテキスタイルに落とし込んだシャツやスカートなども登場しました。京都の手染めによってひとつひとつ手作業で書き上げているそうです。
お客様にも“そこに在る大切な何か”を一緒に感じてもらいたい、“感覚を纏う”という特別な体験を通して自分の内側を見つめるきっかけとなることを願うという武笠さんの気持ちが込められています。
視覚以外の感覚でものに接すると、想像力が豊かになっていくのがわかります。好奇心や想像力を感じながら「シングス ザット マター」のアイテムを通しておしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。