「ANREALAGE(アンリアレイジ)」は、20周年を記念する展覧会「A=Z」を2023年6月16日(金)から、スパイラルガーデン(東京・表参道)で開催します。入場無料です。誰もが非日常的な日常を経験した20~23年に発表したコレクションで構成されます。
パリコレクション全体がデジタルショーだけでの開催となった4シーズン(「HOME」「GROUND」「DIMENSION」「PLANET」)。これらを経てようやく訪れたリアルなパリコレ復帰の場で身体を取り戻すかのようにパッチワークを彩った「A&Z」、フォトクロミック技術を活用した大胆な色相変化で表層の奥を露わにする「=(イコール)」など、世界が日常を取り戻してゆく過程でつくられた洋服をギャラリー空間に集めます。
「環世界」の概念を起点としたコレクション。テーマはイコール。「可視光線」で世界を見る人間に対し、人間の眼が捉えられない「紫外線」で世界をみている生物もいる。一見同じにみえる真っ白な洋服は、紫外線を浴びることで、カラフルな洋服に変身する。
パッチワークへの原点回帰コレクション。無数の継ぎ目が露出された裏返しのルックは、ハンドクラフトに紡がれた時間をも可視化する。アンリアレイジのDNAの基盤となっているのは、対極の世界を探求することで、離れた二つの世界をつなぐこと。
月面着陸の一歩から始まる、デジタルショー。宇宙服のように膨らんだフォルムの真っ白な洋服に身を包んだモデルたちは、地球の6分の1の重力で浮遊しながら、ムーンウォークでランウェイを歩く。
二次元と三次元の空間を越境する、デジタルショー。細田守監督「竜とそばかすの姫」の劇中に存在する仮想空間「U」でコレクションが幕を開ける。全てが三角形のポリゴンパーツでつくられている洋服は、画面の外だけでなく、画面の中でも纏うことができる。
天と地が逆転した世界を示す、デジタルショー。コロナ禍がもたらしたデジタルの活用は、軽々と世界の距離を縮める一方で、すべてをフラットにした。天地を逆転させることで、重力と質量を取り戻す。
衣と住の境界を越える、デジタルショー。「家のような服。服のような家」。2mのソーシャルディスタンスを確保し、体全体を守る家は、骨格部分を外し、紐を引っ張ると、家から服に変化する。
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展覧会の全体会場構成は金子繁孝氏(金子繁孝事務所)が担当し、企画制作は河西香奈氏(カナカワニシアートオフィス)が担当しております。展示物の一部はライゾマティクスが担当しました。
メインビジュアルは20周年を示す二つの円環です。円環はアルファベットで構成され、AからZの時計回りと反時計回りの円環は、交点でAとZが重なります。
アンリアレイジの近年を振り返ることができる、意義の大きい展覧会。パンデミックを乗り越えた表現者の歩みを再確認するうえでも貴重な企画です。
・展覧会情報
アンリアレイジ20周年記念展覧会 ANREALAGE 20TH EXHIBITION “A=Z”
会場 スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F)
期間 2023年6月16日(金)~7月2日(日)
開場時間 11:00~20:00
ANREALAGE
www.anrealage.com