「KENZO（ケンゾー）」が桃太郎を題材にしたショートフィルムを発表

「KENZO（ケンゾー）」は2016プレフォールコレクションのローンチを記念し、日本の昔話にインスピレーションを得たショートフィルム『Sun to Sun』を発表しました。タイトルは「太陽から太陽まで」という意味です。

「日本」をテーマとした今シーズンのコレクション。その日本のサブカルチャーに着目したアートディレクターのPartel Oliva（パーテル・オリヴァ）氏が作り上げたショートフィルムは、写真家のホンマタカシ氏のドキュメンタリー風写真と、漫画家・大友克洋氏の『AKIRA』で描かれる「ネオ東京」の世界観にオマージュを捧げた内容。桃太郎ならぬ「桃子」を主人公としたスケバンシネマです。

複雑で曖昧な世に成長する桃子。桃子には強さと弱さ、現実的な部分と非現実的な部分が宿ります。時にアニメの中に姿を変えて不良達とバイクにまたがり夜の世界へと溶け込みます。麻呂眉を墨で描いた風貌で人々の心を惑わせます。

２日間の撮影は鎌倉近郊の海岸からスタート。藤沢から東京へと向かう４組のモデル達は、原宿でキャスティングされた４人と、４人のスタントウーマンから構成されています。音楽を担当したのは、世界諸民族の音楽や芸能に通じている「芸能山城組」です。

日本が様々な切り口からモード界の関心を集めています。単に昔話を題材にするのではなく、近未来のムードと重ね合わせたり、漫画のサブカルチャー感と交錯させたりするアプローチが斬新。これまで以上に大胆な手法で異なるカルチャーを交じり合わせる「スーパーミックス」を先導してきたKENZOならではの映像と言えるでしょう。

“Sun to Sun”, KENZO Pre-Fall 2016 movie by Partel Oliva