「Dior(ディオール)」がパリ・ファッションウイークで2017-18年秋冬ウィメンズコレクションを発表しました。レディ・トゥ・ウエア(プレタポルテ)では2シーズン目のコレクション発表となったアーティスティック ディレクターのMaria Grazia Chiuri(マリア・グラツィア・キウリ)氏は、創業者のムッシュ・ディオールが愛したブルーにフォーカス。深遠な「青」の世界を掘り下げました。
ファーストルックはフード付きの牧師風チュニック。スポーティーな風情と古風な雰囲気が感じられます。意外性が高かったのは、デニムのセットアップ。デニム生地を多用して、若々しさを息づかせています。ワークパンツやワークジャケットも取り入れて、ジェンダーレスの気分を漂わせました。
多くのモデルがかぶったレザーのベレー帽はタフなミリタリー感をまとわせています。アウターでもミリタリーテイストを持ち込んでいました。他人にもたれかからないインディペンデントな女性像と、その根っこにある骨太のフェミニズムがうかがえます。ギターストラップにも似た太いベルトでバッグを短く斜め掛けにする演出はアクティブ感を印象づけていました。
イブニングドレスではタフタ、ベルベットなどのつやめき生地で仕立て、ブルーの深みを引き出しています。一口に「青」と言っても、たくさんのカラーバリエーションがありますが、キウリ氏は黒みがかった沈んだトーンを生かして、気品と落ち着きを両立させました。チェック柄やスモールドット柄とのミックスも披露。リュクスでミステリアスなたたずまいに仕上げています。
気品を宿したスーツやアンサンブルにも深いブルーが大人の節度をまとわせています。レースやチュールを組み合わせて陰影を引き立て、ブルーの新たな解釈と可能性を示していました。
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