「Dior(ディオール)」はパリのアンヴァリッドで、2017年7月3日、2017-18秋冬オートクチュール コレクションを発表しました。
ディオール アーカイブに眠っていた、メゾンの世界展開を物語る地図が描かれた、1953年制作のアルベール・デカリの彫刻。そして、クチュリエの自伝『Christian Dior et moi(クリスチャン ディオールと私)』の中に綴られた「完璧なコレクションは、すべての国のすべての女性像を対象としなければならない」という言葉。クリスチャン・ディオールのデビュー コレクションから70周年を祝福する2017-2018秋冬 オートクチュール コレクションでアーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ氏にインスピレーションを与えた2つの要素です。
キウリ氏にとって地図とは、異国への憧れ。世界を知り、自分自身を見出し、感動を得て、自らを成長させる旅に焦がれる想い。そして、彼女自身が旅したローマからパリへの旅路や、ディオール ヘリテージの探求を象徴するもの。地理的のみならず精神的にも境界線を越えることに成功した最初の女性冒険家たちのように、波乱の歩みを続けてきたマリア・グラツィア。そうしたヒロインたちに着想を得て、メンズワードローブからのエレメントを取り入れ、エスニックなアイテムと組み合わせた手法を用いました。
男性向けの生地を、独自の感性と新たなテクノロジーにより玉虫色に輝かせ、あるいはほのかな明るさを加え、ジャケット、コート、シャツ、コンビネゾンに取り入れています。そのデザインは、パイロット用の小さなブルゾンや、プリーツの入ったキュロットスカートを思わせます。そして、20年前からディオールの帽子デザインを担当してきたデザイナー、スティーブン・ジョーンズ氏によるマスキュリンなフェルト帽。フレヤ・スタークをはじめとする女性探検家の帽子に着想を得たデザインです。
キウリ氏が描いた原点回帰は、様々な感動を映し出した地図となりました。ピンクがかったパウダーグレーのチュールやシルク、あるいはナイトカラーのベルベットのケープやイブニングドレスの上に、まるで地図のように施された色彩や、花々、タロットカードの刺繍。地図や地球儀のある空間にいるかのようにひとつの視点を作り上げては覆す、空想の世界。文化やスタイルを探求し続ける女性らしさの力を物語ります。
ショーの会場には、キウリ氏とクリエイティビティを共にするアーティスト、ピエトロ・ルッフォ氏により、詩的なタッチで描かれた天球図と地球がデザインされています。
地図や冒険といったテーマはグローバル感を帯びています。マニッシュなムードは女性探検家のイメージに通じていて、凜とした女性像を描き出してもいるようです。
Interview Maria Grazia Chiuri – Monsieur Dior
Interview Maria Grazia Chiuri – Tarot card coat
Interview Maria Grazia Chiuri – Map of Tender
会場イメージ
タイムラプス
ピエトロ・ルッフォ インタビュー(英語字幕のみ)
サヴォワールフェール: Carte du Tendre (英語字幕のみ)
サヴォワールフェール: Tarot (英語字幕のみ)
Teasing video
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