「Neil Barrett(ニール バレット)」はミラノで2018年1月13日、メンズとウィメンズの2018-19年秋冬コレクションを発表しました。
「UNIFORMS OF MASCULINITY」と題したコレクションは、「メンズウェアは常にユニフォーム」という概念に基づいて構成されています。あらゆるウェアはユニフォームであり、その全てにルールがあります。スクール、オフィス、デニム、スポーツウェア、テーラリング、ミリタリーウェア。様々なユニフォームに「ニール バレット」流の新解釈を加え、マスキュリンなユニフォームの原型を再構築しています。
新世代のデザイナー達によってプロポーションとマテリアルが新たに想像、定義され、メンズウェアの装いに変化がもたらされた1990年代中期から着想を得ています。「ニール バレット」は伝統とテーラードスーツのルールを再定義する提案を続けてきました。今シーズン、スーツはドレスコードを探求するスタート地点として位置づけられています。
プロポーションに遊びを加え、シルエットを変化させました。ミリタリーテーラードのビスポークはオートクチュールと同じくマスキュリン。コクーンシルエットのアウターウェアはボンバージャケットから着想。オペラコートのボリュームを取り入れたミリタリートレンチコートとスーツはウエストをタイトに絞り、まるで砂時計のようなシルエットを描きます。
製法もクチュールのようなラグジュアリーさを反映しています。レーヨンはガザルシルクやアルパカのような手触りで、シアリングはファーとして取り扱われます。異なるファブリックの組み合わせはウェアにテクスチャーの奥行きをもたらします。
テーラードコートにはミリタリーコットンを使用、ダウンジャケットにはヴィンテージレザーが使われました。カラーパレットもアーミーグリーン、サンド、エアフォースブルー、ネイビー、ブラックと、いずれもユニフォームから着想したトーンで構成されています。
ファブリックにはコンパクトウール、マクロツイード、レザー、コットンなどの素材が選ばれました。シアリングはグレートコートとアビエイターボンバージャケット、リーファーカラーを強調。ナイロンはスリムなラインと軽量なテーラリングを生み出し、トラディショナルなテーラリングファブリックと対比するモダンな素材として使用されています。
メンズテーラリングとウィメンズオートクチュールとの間に描かれる対話はウィメンズコレクションの基礎となっています。シルクやレース、タイトニット、コルセットディテールのトップなどのフェミニンな要素は、ウール素材でオーバーサイズのシアリングカラーオフィサーコートや、オリーブコットンのパーカ、アノラックとのコントラストを生み、これらのマスキュリンな要素は女性のボディに合わせて構築されています。
アクセサリーは異なるユニフォームからディテールを融合しハイブリッドをより強調しています。実用的なバックパックやベルトバッグはレザー、ナイロン、コーデュラ、ミリタリーキャンバス素材が使用され、ストラップはシアリングで覆われています。足元は流線型のアスレチックスニーカーか、コンバットブーツ、ダービー、ハイテクスニーカーが融合したあらゆる地形に適応するシューズを合わせています。
コレクションでは一見類似したルックを「brothers」として並べて発表し、微妙に異なるディテールをより強調しています。今回はメンズとウィメンズの合同コレクションとして発表されました。単に1つのランウェイショーにまとめたのではなく、メンズとウィメンズが交差するような響き合いが今のジェンダーレス気分を醸し出していました。
Neil Barrett
https://www.neilbarrett.com/