「JW ANDERSON(ジェイ ダブリュー アンダーソン)」は2020年春夏メンズコレクションをパリ・ファッションウィークで発表しました。2020年ウィメンズリゾート・コレクションとのミックスショーをラファイエット・アンティシパシオンで2019年6月19日に開催しました。
「ジェンダーレスなワードローブ」という、ブランドが継続して追求するコンセプトをさらに強めるために、今シーズンはメンズとウィメンズリゾートの両コレクションをミックス。クリエイティブ・ディレクターのジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)氏が注目したのは原色のチェック柄。チェック柄は拡大されることで、手編みの質感や手仕事の温かみを感じさせながらも、ヴィンテージにもモダンにも印象を変化させます。
ブランドのシグネチャーの一つであるニットアイテムには、王冠のようなヘッドピースやロング丈のチュニックが登場。前コレクションで切りっぱなしの技法により表現された「クラフト」の要素は、今シーズンはハンドニットの技法に引き継がれました。
初期のコレクションを彷彿とさせるようなタキシードが、今シーズンはコレクションにカムバックを果たしました。ジェンダーの枠にとらわれず、服作りに取り組んでアンダーソン氏にとって、タキシードは原点的なアイテムでもあります。
バッグコレクションには錨(いかり)型のブランドロゴを変形させたメタルハードウェアが印象的な「ホイスト(Hoist)」と、メタリックカラーのオーバーサイズトートバッグ「クリンクル(Crinkle)」が登場。人気を博している「キャップ(Cap)」には新色が加わりました。
2018年に誕生したこの新しい現代アートの殿堂にふさわしく、アンダーソン氏は、今回のランウェイショーのために個人的にアート作品を選びました。 ケイト・ニュービー(Kate Newby)氏による、ガラスとセラミック素材を混ぜ合わせて成形した棒状の吊り彫刻作品や、ハリー・クレマー(Harry Kramer)氏による、針金を使った彫刻作品、ポール・テック(Paul Thek)氏によるミックスドメディア作品が会場に展示されました。
ジェンダーレスやアートなど、アンダーソン氏の持ち味は今ではモードの主な潮流になっています。原点を再確認するかのようなコレクションは、彼の先進性をあらためて証明してみせたようです。
JW ANDERSON
https://www.jwanderson.com/jp/