「MM6 Maison Margiela（エムエム6 メゾン マルジェラ）」はミラノ・ファッションウィーク期間中の2019年９月18日、2020年春夏コレクションをプレゼンテーション形式で発表しました。様々な論争を巻き起こした1969年のジョン・レノンとオノ・ヨーコのウェディング、そして世界中が注目した平和を掲げるパフォーマンス「bed-in（ベッドイン）」のイメージがコレクションの出発点となりました。
今回のコレクションは「カジュアルとは何か」「ドレスアップ（フォーマル）とは何か」を問いかけています。タキシードジャケットからトラックパンツまで、すべてのアイテムが本来の意図とは異なる新しいピースとして再解釈されました。
様々なトーンの白で、チュールやジャージー、Tシャツ、チュチュが登場。ドレープをあしらったデザインや、幾層にも重ねられたティアードのセパレートピース、ベールと一体になったブラウス、前後逆に着用したオープンドレスなども提案。
サイドに大胆なカットが施されたブラックレザーのコート、ホワイトサテンのジャケット、ブルーデニムのショールカラーブレザーは直線的なラインを描き、ベルトをボディにクロスさせることでタイトなシルエットも可能にします。「blouse blanche（白衣）」のワークコートには、チューリップのブーケがプリントされました。
会場となったのは、ミラノの南に位置する旧鉄道の駅、Fabbrica Orobia。コンクリートがむき出しになった会場を、モデル達が自身のリズムで行進するかのように行き交いました。
モデルが手に持つスピーカーからは、さまざまな音が鳴り響き、ハーモニーを奏でます。教会の鐘の音、鳥のさえずり、車のクラクション、話し声、ロック、フォークミュージックなどが、複雑な響きを生みました。
それぞれのピースには「They Are Two Of A Kind」や「BETTERHALFISM」のスローガンとともにMM6ロゴやナンバリングが描かれています。エントランスのフラワーショップ、会場に飾られた白いバルーンやウェディングケーキなどもcommitment（コミットメント）、celebration（セレブレーション）、amical togetherness（連帯感）のスピリットを演出しました。
カジュアルでもドレスアップでもない、融合されたスタイルは、シーンフリーや多様性など今の時代の空気感にマッチ。ピースフルで自由を感じさせます。新たなトレンドを牽引するかのようなコレクションを印象付けていました。
CREDITS
Stylist: Anna Pesonen
Casting Director: Henry Thomas, ARQA Casting
Make-up: Nami Yoshida featuring Code 8 products.
Hair: Kiyoko Odo featuring Wella products.
Production: Studio Boum
Sound Design: Wladimir Schall
Sound System: Revolve Soundlink speakers by Bose
