「Tory Burch（トリー バーチ）」は2020年２月９日、ニューヨーク・ファッションウィークで2020-21年秋冬コレクションを発表しました。
Francesca DiMattio(フランチェスカ・ディマティオ)の彫刻からインスピレーションを得ました。彼女の作品は、装飾の中に強さとパワーを吹き込みます。単なる装飾として片付けられてしまいがちな、ウェディングドレスビーズやバスケット織りも彼女の作品では、力強く印象的な姿へと形を変え、男女や新旧、高低などの境界線をあいまいにします。伝統的な女性らしさの基準にも疑問を投げかけます。
今回のコレクションは、柔らかい形にカッティングを施したメンズスーツ、滑らかなシルエットにあしらわれた構築的なディテール、モダンなアイデアで作り直された歴史的なリファレンスなど、クラシックとノスタルジックなテーマを再解釈 しています。グレーのパワースーツ、シルクレースのブラウス、ニーハイブーツのルックが、それをよく象徴しています。
特にDiMattioがデザインしたプリントは、洗練されていて遊び心があります。トルコ、イギリス、フランスの磁器の歴史に対する共通の真価に基づいていますが、ここでは色と模様がより大胆に表現されています。
コレクションのシルエットは、洗練されつつも、ノンシャランな雰囲気を醸し出して います。カフタンは絹のようなパジャマドレッシングの上に重ねられ、テーラードパンツは膝上のブーツにタックインされて います。かっちりしたショルダーのハイカラージャケットは、エフォートレスなドレスと組み合わせられています。構造的な ヘムライン、誇張された袖と襟は、コレクションの奥行きの深さを生み出します。
DiMattioの彫刻にみられる、異なる素材を組み合わせ使用する作風も、コレクションに反映されています。変形したスパンコールは、シルクサテンとクレープを用いたイブニングドレスに流れ落ち、オーガンザのより糸がニットウェアに綿菓子のような柔らかさを作り出します。また、キルトステッチ、スモッキング、サンバーストプリーツがコレクション全体に見られます。
スクエアトゥのライディングブーツがルック全体を引き締め、Lee Radziwillのサドルバッグは70年代の洗練された雰囲気を伝えます。アイコニックなロゴの一部がデザインとして使われているブラスリングも添えられています。
アートを愛するデザイナーならではのコレクションに仕上がりました。クラシックとモダンが融け合った、タイムレスな装いに心を動かされます。
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