「JW ANDERSON(ジェイ ダブリュー アンダーソン)」は2021年春夏メンズコレクションとウィメンズリゾートコレクションを、SNSや公式ウェブサイトを通し、デジタル形式で発表しました。例年はランウェイ形式で発表するコレクションですが、現在の社会情勢を考慮し、デジタル形式での発表を選びました。クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソン氏がビデオ内でコレクションの説明をする形で公開した、クリエイティブな取り組みとなります。
制限されるということが成し得る意味と、クリエイティブ面での新しい発想を落とし込んだコレクション。メンズウェアはゆったりとしたテイスト、ウィメンズウェアはバランスとエレガンスのクラシックな解釈となっています。
メンズは洋服の巨大なプリントとして描かれた若い男性がキーモチーフ。ボリュームやシルエットは丸く包み込むようであったり、引き延ばされたけだるいテイスト。ミリタリーケープは過剰なほどにボタンが付けられています。アウターに入ったスリットは、装いに動きを持たせています。
ウィメンズのリゾートコレクションには、ミステリアスなマスクが登場。流線的に伸長されたシルエットは、シャープなテーラリングのきちんと感でバランスが取れています。タイやスカーフ、ポンポンはコレクションに遊び心をプラスし、平凡さが奇抜さと戯れます。
ドレスはハンカチをモチーフにしたカッティングの裾、縫い付けられたスカーフ、流れと動きを作り出すダブルパネルのディテールで飾られていたり、特徴的な見た目を生み出す様々なファブリックやプリントのパッチワークで装飾されています。
マットとシャイニー、モノクロのパッチワーク、ブロケードやタペストリーのモチーフ、フラワーといった様々な素材感の組み合わせによって、シェイプだけでなく、服の表面まで特別な印象を生み出しました。
コレクションの発表にあわせ、InstagramのJW ANDERSON公式アカウント(@jw_anderson)にて、今回のコレクションに登場したアーティストのPol Angladaによるマスクをモチーフにしたフェイスフィルターがローンチされました。
マスクが当たり前のファッションウェアになった今をしっかりとらえたコレクションで、リアル感と特別感が同居。アンダーソン氏ならではの、手仕事技へのこだわりも感じ取れるコレクションです。