「LOEWE(ロエベ)」は2020年3月5日、2021-22年秋冬コレクションを発表しました。ショー自体はキャンセルとなりましたが、ロエベのデジタルプラットフォーム上でクリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソン氏がコレクションを解説。日本では朝日新聞の折り込みという方式(都内一部の定期購読者に配布)という方法で発表されました。
グラフィックに配置された、明るく弾けるようなアクリルカラーが抽象的なシルエットに施され、それらのシルエットは身体全体を覆ったり伸びたりしています。幾何学的な要素が、シルエットと表面のいずれにおいても主導権を握ります。交互に取り入れられた波線と直線、角と曲線、そして流動性と固さ。キルティング、プリント、インターシャ、そしてジャカードが、衝撃的な輝きを全体に増幅させています。
フリンジやフラップは動き、カットアウトやドレーピングはさりげない色気を生み出しています。装飾は面の中に溶け込み、円や途切れたストライプといったグラフィックな要素は、ユニホームの実用的な雰囲気に、遊び心という新鮮さを加えています。
「フラメンコ」クラッチバッグは明るいカラーで展開し、新登場のフラップバッグ「ゴヤ」に用いられたシルクカーフやシャープなラインは、強い存在感を主張しています。1975年の登場以来、ロエベの定番的なアイテムとして長い間親しまれてきた「アマソナ」バッグは、アナグラムジャカードおよびナッパカーフスキンで展開し、今シーズンの気分を演出します。
着飾ることは熱量の高い行為であるというアイデアを発信した作品は視覚に強い衝撃を与えます。ポジティブなムードと装うよろこびを印象づけたコレクションです。