「KIDILL(キディル)」は2022年春夏パリコレクションを東京・草月会館で発表しました。テーマは「Innocence(イノセンス)」。「精神的なパンク」を意識したコレクションは、マーケット志向が強まった日本では、孤高とも呼べそうな「グロテスクカワイイ」テイストの狂気を帯びたアイテムがそろい、すがすがしいまでの振り切れ加減でした。
英国人グラフィックアーティストのトレヴァー・ブラウン(Trevor Brown)のアートワークを、幅広く取り入れました。コレクションを象徴するファブリックの柄から、フリルやリボンが過激に装飾されたワンピースまで、トレヴァーのアート表現が生かされています。
末安弘明デザイナーは「僕はトレヴァーの描く作品に“グロテスク”と“カワイイ”の価値観が同じレベルで共生していることに魅了されてきました」と述べています。
ロープアーティスト・Hajime Kinokoの緊縛表現も盛り込まれました。ハーネスやボンデージ風の表現がスリリングとフェティッシュをねじり合わせています。
フィジカルのショーを東京で開催し、映像はパリ・ファッションウィークのオンラインプラットフォーム上での発表という形式です。イサム・ノグチが手がけた広場「天国」を舞台にしたショー会場には、ジャパニーズ・ノイズの先駆者とされるバンド「非常階段」のシンガー、JUNKOの絶叫ボーカルが響き渡りました。
Show Director : Michio Hoshina
Stylist : Tatsuya Shimada
Movie Director : Yusuke Ishida
Music : Junko ( 非常階段 )
Rope Art : Ropes Produced by Hajime Kinoko Casting : Taka Arakawa (ALTER)
Hair : Yutaka Kodashiro (mod’s hair)
Make-up : Masayo Tsuda (mod’s hair) Collection
Photos : Ko Tsuchiya
Writer : Tatsuya Yamaguchi
Show Coordinator : Azusa Nozaki
International Press : Ritual Projects
Japan Press : Sakas PR
Collaboration : Trevor Brown, EDWIN, Dickies, rurumu:, Kids Love Gaite, Malcolm Guerre, Kousuke Shimizu