「FERRAGAMO(フェラガモ)」は2022年9月24日、2023年春夏コレクションを発表しました。新クリエイティブ・ディレクターに就いたマクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)氏によるデビューコレクションです。
ブランド名の表記はこれまでの「Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ フェラガモ)」から変更。ロゴも変わりました。デイヴィス氏は27歳の俊英です。
フェラガモのハリウッドでの歴史を再構築し、ブランドの新章の幕開けを示します。「ハリウッドの文化を取り入れることで、サルヴァトーレの原点に敬意を表したかったのです。しかし、それはエフォートレスとセンシュアリティー、サンセットとサンライズといった対極的なものや新旧が入り混じる新しいハリウッドです」とデイヴィス氏は話しています。
この新しいラグジュアリーの表現は、現代的な明快さとフィレンツェの優雅なドレープを融合させた、メゾンの原点へのオマージュです。
シアーなニット、なめらかなシルク、オーガンジーのレイヤーを通してエレガンスを表現。スエードのサンダルや、洗練されたアクセサリーと合わせた、現実的なスタイルとして登場します。
光沢のあるレザー、セカンドスキン フィット、マイクロショーツなどでフェティシズムを薫らせました。一方、タンクトップ、ポロネック、レギンスなど、デイリーユースのアイテムはシンプルさと洗練が同居しています。
エフォートレスなニットは編み地を大きく仕上げ、肌の露出や繊細さ、透明感を印象づけます。イブニングウエアも気取らない快活な印象を与えます。
1959年にフェラガモがマリリン・モンローのために作った、きらめく赤い靴からインスパイアされ、クリスタルをちりばめたこのコレクションは、ハリウッドの華やかさを思い起こさせます。
80年代エグゼクティブのクラシックでマスキュリンなテイストをテーラリングに生かしてシルクオーガンジーやコットンポプリンを用いて、取り外し可能な襟や袖などをアレンジして、タキシードに新しい表情を吹き込みました。
1988年に発表され、サルヴァトーレの妻の名を冠した「ワンダ」バッグは、新プロポーションで再解釈されました。プリズムのショルダーバッグはミニマルでモダンな雰囲気を備えています。
ガンチーニ ヒールも新しい存在感を示します。カットアウトバッグはアーカイブから復刻する形でモダナイズ。スカーフでもアーカイブプリントが再解釈されています。
アーカイブをじっくりと見直して、フェラガモのDNAを再発見したかのようなコレクションは、若きデイヴィス氏の手腕を印象づけています。