「Meryll Rogge(メリル ロッゲ)」は2022年9月28日、パリ・ファッションウィークで2023年春夏コレクションを発表しました。
アメリカーナの豊かで多彩なイメージから、詩的な間違った表現、アイコンやその他の大衆文化現象を作る決まり文句に疑問を投げかけます。このコレクションは、ドレスアップに対するカリフォルニアの自由奔放なアプローチから生まれたものです。
実用的なスタジャンに、ドレープの効いたシルクや光沢のあるルレックスのイブニングピースを組み合わせ、自然体で何気ないエレガンスのアイデアを形成します。ラグランスリーブのダブルニットセーター、アスレチックソックス、ビスコースサテンにプリントされたチェッカーやストライプは、あたかもジョッキーのロッカーから飛び出してきたかのようです。
オーバーサイズのバランスが、アイコニックなアメリカ生地にクチュール界のドラマティカルさを感じさせ、ラグジュアリーなカシミアのキャミソールは、あえてありふれたボクサーショーツに合わせました。また、古着のクラシックなスリークォーターコートを裏返しに着て、無造作に貴重なものを身につけるという独創的なアイデアもあります。
シャツはショートパンツに、Tシャツはスカートの上に敷き詰められ、まるで体の上に置き忘れたかのように組み立てられています。スイス人アーティスト、ベニ・ビショフ氏はブルージーンズのコットンキャンバスにペイントブラシで直接、「Do Nothing Club(何もしないクラブ)」という言葉が書き入れました。
ベルギー人ファッションデザイナーのロッゲ氏は、マーク・ジェイコブスのクリエイティブスタジオでレディースウェアデザインチームに所属し、キャリアをスタート。ドリス・ヴァン・ノッテンのデザインチームではチーフデザイナーとしてウィメンズコレクションに携わりました。2019年に自身のブランドを立ち上げました。メンズウェアのコンテンポラリーなシンプルさと、イブニングウェアの洗練された上品さを同時に取り入れ、偶然のつながりと実用的な仕立てからなる、楽しいスタイルを目指しています。
23年春夏シーズンからはレディスラインに加え、メンズ、ユニセックスラインを本格的に始動していて、さらに期待を集めそうです。