フィンランド発のジュエリーブランド「Kalevala(カレワラ)」は2023年8月8日に開催された2024年春夏コペンハーゲン・ファッションウィークで、同じくフィンランドのファッションレーベル「Rolf Ekroth(ロルフ・エクロス)」とのコラボレーションのコレクション「Missing – Rolf Ekroth Linked by Kalevala(ミッシング – ロルフ・エクロス リンクト・バイ・カレワラ)」を発表しました。
「ロルフ・エクロス」と「カレワラ」は、サステナブルでありながら、最先端デザインの衣服とジュエリーを作り出すブランドです。
カレワラの文化遺産に刺激された今回のコレクションでは、80年代と90年代のストリートファッションを反映したパーカーが登場。色褪せた色合いやレトロなカットに、ユニークなリサイクルされたカレワラのプレラブド・ジュエリーが相補的な要素となっています。キーピースは、カレワラのブロンズチェーンから手織りされたドレスで、重さは2.5キロ。完成までに約100時間の作業を要しました。濃い色のアンダードレスに対比させて、レースのようなローズパターンが浮かび上がらせています。
フィンランドのアイコニックなジュエリーブランドであるカレワラは、映画『スター・ウォーズ』のレイア姫が着用した「Planetaa-riset Laaksot(プラネターリセット・ラークソット)」ネックレスでも知られています。1937年にフィンランドの女性活動家たちによって創立され、現在もカレヴァラ女性協会が所有。創立以来、サステナビリティはカレワラのDNAに組み込まれていて、カレワラ・プレラブドは、買い戻したセカンドハンドのカレワラジュエリーを自社工房で修理・メンテナンスし新たな命を与え、再度販売するコンセプトを掲げています。
「カレワラ」と同様にサステナブルなファッションブランドの「ロルフ・エクロス」は多様な体型にフィットするジェンダーニュートラルな衣服を作り出しています。包括性を推進しながら生産の各段階で廃棄物を最小限に抑える取り組みです。
今回のコラボレーションはサステナブルな価値観の一致がベースにあります。ノスタルジーにインスパイアされたRolf Ekrothのコレクションとカレワラの85年の歴史と大事に使われてきたプレラブドアイテム(pre-loved)がマッチしたことからも実現につながりました。
カレワラのプレラブド・コレクションは2022年にフィンランド国内でスタート。消費者は引き出しの奥で眠っている使用済みのカレワラジュエリーを持ち込んで、代わりにオンラインショップや直営店で使用できるギフトカードを受け取ることができます。引き取られたジュエリーはカレワラの自社工房で修理やメンテナンスが行われ、輝きを取り戻し、再度販売されます。プレラブドのコンセプトにより長く忘れ去られたジュエリーに新しい命が吹き込まれ、新しい持ち主の手に届き、再び誰かの生活を彩ることができます。
深いところでつながった両ブランドはジェンダーニュートラルでモダンストリートなコレクションを披露しました。国民性や暮らしぶりが日本で広く関心を集めるフィンランドらしさも感じ取れるコレクションです。