「JIL SANDER(ジル サンダー)」は2024年9月18日、ミラノ・ファッションウィークで2025年春夏コレクションを発表しました。
都会的でロマンティック、ノスタルジックといったイメージを帯びたコレクションです。コレクション全体にわたるインスピレーション源になったのは、1972年から1982年にかけて撮影された、どこか普遍的で懐かしい感情を呼び起こすプリント写真です。その色彩や感情の濃淡がコレクション全体のトーンになっています。
玉虫色に輝く生地、衣服に織り込まれた街並み、Lonely Heartsと名づけられたシルバーネックレス、イヤリング、ペンダントがコレクション全体にわたり、鍵となります。多様な要素が交わり合いました。
ハイ&ロー、リンガーTシャツ、昼と夜、フェミニンとマスキュリン、ニューウェーブと工芸、ホームメイド、フォーマルとカジュアルがクロスオーバー。角ばったジャケットスーツはイタリア製や日本製の上質なウールで仕立てられました。
ニットやクロシェ編みの花をあしらった柔らかなジョーゼット素材のロング・イブニングドレスは軽やかでロマンティックな表情をまといます。シルエットやシェイプはより現実的。ジャケットとコートのショルダーはワイドで、スレンダーなシルエットのロングパンツは、ソフトな印象に仕上がっています。
時代や場所の垣根を越え、日常の中の一瞬の輝きを捉えた実生活のスナップショットを想起させるルーシー&ルーク・メイヤーの提案。まるで映画のワンシーンをまとうかのように、ドラマティックな魅力を都会的な日常のスタイルに映し出しています。