©CFCL Inc.
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「CFCL」は2025年3月、パリ・ファッションウィークの初日に、ポンピドゥー・センターに隣接するIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)で、節目の10回目となるランウェイショー(2025-2026年秋冬コレクション)を開催しました。
ブランドの出発点であるコンピュータープログラミングによるニットの可能性を、あらためて深く見つめました。コレクションテーマは「Knit-ware / Plotline」。英国の社会人類学者、ティム・インゴルド(Tim Ingold)氏の著書『ラインズ 線の文化史(英語原題『LINES: A Brief History』)』に着想を得て、ニットを1本の「線」と見立てました。
ループが重なり合って生まれるウエアは、ブランドが10シーズンにわたり紡いできた進化と軌跡を、力強く自由なアウトラインと色彩で描き出しました。
赤の縁取りが際立つグラフィカルな中綿入りブルゾンを筆頭に、カーブラインが印象的なニットアイテムが登場。1980年代のインダストリアルデザインを想起させつつ、サステナブルな再生ポリエステル100%で構築されたミラノリブの風合いがモダンさを添えます。
再生ポリエステルとウールを使って大胆な柄を表現。プログラミング技術が融合した、ニットならではの存在感あるグラフィックを披露しました。赤のアクセントが効いた立体プリーツにはスリットが施され、逆折りで構築的な表情を生み出す技術が光ります。
最大の編み幅を駆使してニットマシンで連続編成したフレアドレスやパンツがドラマティックなラインを描きました。裾へ向かって広がるストライプを、ショッキングピンクとレッドで鮮やかに表現しています。
CFCLの原点に立ち返るミニマルな「筒」構造のドレスシリーズでは、ブラックのモノフィラメントとゴールドのメタリック糸で編まれた特殊な組織が透明感を帯びた凹凸テクスチャーを生み出します。まるで未来的彫刻のようなミニマルなドレスを送り出しました。
曲がりくねり、折れ曲がり、次第に広がっていく線の運動を、CFCLが模索し続けてきた軌跡のようと捉えた今季のコレクション。1本の糸から始まるニットウェアの可能性を、テクノロジーと繊細な感覚で再構築し、自由でしなやかなスタイルとして昇華させました。
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