「UNDERCOVER（アンダーカバー）」が2022年３月９日、東京・原宿の国立代々木競技場第二体育館で2022-23年秋冬ウィメンズ・コレクションを発表しました。ウィメンズの単独ランウェイショーを開くのは、約４年前のパリ・ファッションウィーク以来です。
妖艶さとパンク、フォーマルと反骨。ほぼ真逆の方向性を交差させて、型にはまらない装いに仕上げています。ファーストルックから連打したのは、ボディコンシャスな黒のミニドレス。ゴールドのファスナーを走らせて、パンキッシュなグラム感を添えました。
レザーで仕立てたライダースジャケットには、メタリックのスタッズと華やかな和柄が同居。相反する空気感を交じり合わせています
オールホワイトのパンツスーツ姿は凜々しく優美。コンパクトなジャケットとワイド幅のパンツでボリュームを揺さぶりました。胸に付けた赤い花コサージュがスパイスを加えています。
正統派のフォーマルウエアにクールなアレンジを施しました。テーラードジャケットは肩を張りつつ、ウエストはシェイプ。芯の強さを印象づけています。
パンクのアイコン的なかみそりモチーフはスリリングな表情。チェーンのネックレスやニードル状のブレスレットにも攻撃性が宿りました。
ニットトップスからつながったマスクピースは顔の下半分を覆い、バラクラバ風の見え具合。一方、カラフルなフェザーやフリンジはあでやかな動感を引き出しています。目の粗い網タイツは妖しいフェティッシュ感を寄り添わせました。
何にももたれかからないインディペンデントな女性像を打ち出しながら、エレガンスやたおやかさも際立たせたダブルミーニングな造形。静かなロックスピリットがたぎる、唯一無二のパンクフォーマルな装いでした。
