青木明子デザイナーの「AKIKOAOKI(アキコアオキ)」が「Op.,17」2023年春夏コレクションを発表しました。「Op.,」とは、「作品番号」という意味の英語「opus number」の略式表記。今季はレーベルとして17番目のコレクションにあたります。
今回のコレクションのイメージキーワードは「gone girl」(失われた少女)。90年代のシリアスでありながらも肩の力の抜けた冷たさと、現代のムードを宿しています。
「女性の体を美しく彩るドレープ」ではなく、「整頓され配慮され過ぎていない、もっと意図していない自由な布の動きから見出す可能性」をドレープで探り、ドレスやパンツに反映させています。
昔風のカントリー調チェック柄やデリケートなレース、ストリートのグラフィティ、ナイロンやリップストップなどの生地を使用。ノスタルジックな要素とスポーティーで軽やかな要素が混在しています。
丁寧にスタイリングしたものの上に、あえてビッグシルエットのレインコートを重ね、全てを包み込むことによって、現実(洋服)の輪郭がぼやけるスタイリングも試しています。
巧みなレイヤードで、異なるニュアンスを響き合わせ、入り組んだキャラクターを醸し出しています。透明ビニール系素材のつやめきが印象的。ガーリーさと強さを併せ持つ女性像を導き出しているように見えます。