「rurumu:(ルルムウ)」が2022年11月8日、東京・代官山で2023年春夏コレクションを発表しました。東佳苗(ひがし・かなえ)デザイナーが2019年春夏に立ち上げたブランドです。ファッションデザイナーのほか、アートディレクション、空間演出、スタイリスト、映画監督など、幅広く活動している表現者です。
「The state of flow(覚醒状態)、Dawn of dream(夢の夜明け)」をテーマに据えた、ドリーミングな雰囲気のコレクションです。ロマンティックなドレスを主体に、ファンタジックでミステリアスなムードを醸し出しました。
ニットレースを用いたドレスが妖精ライクなたたずまい。淡いラベンダーカラーが多用されています。フラワーやバタフライモチーフが詩情をまとわせています。
レースのほかにも、透けるシアー素材や、つやめくビーズなど、繊細な表情を帯びたマテリアルをミックス。フリルやリボンを組み合わせて、手仕事感を印象づけました。
ナローなシルエットで、落ち感を強めながら、レイヤードやディテールで奥行きの深い趣に仕上げています。コルセットやランジェリーテイストもプラス。フェティッシュさや毒っ気を漂わせるムードも帯びさせています。
ファーやリボン、花モチーフで飾られたデコラティブなシューズで足元にボリュームをもたらしました。編み込みヘアにもハンドクラフト感が備わっています。
ニットを得意とするブランドならではの表現力が全体を華やがせています。物語性や作家性を強く示すコレクションにまとめ上げられていました。