「SEVESKIG(セヴシグ)」と「(un)decided(アンディサイデッド)」が2023-24年秋冬コレクションを東京・渋谷パルコの10階にあるルーフトップパークで発表しました。メンズの「セヴシグ」とウィメンズの「アンディサイデッド」という2ブランドの合同ショー形式です。
共に長野剛識氏がデザイナーを務めています。今回はメンズとウィメンズの両ラインのショーを一緒に開催しました。「アンディサイデッド」のウィメンズは初披露。どちらも初めてのランウェイショーです。
「セヴシグ」はネイティブアメリカンのホピ族や近未来感覚のアニメーション映画『パプリカ』が着想源になっています。ネイティブ柄が印象的なアウターやスカートをストリートテイストに着こなしています。
オリオン座やコヨーテなどのモチーフを刺繍やプリントで表現。伝統的な柄のブランケットは今治タオルとのコラボレーションによって再構築しました。ホピ族が信仰する精霊カチーナの衣服に着想を得て、フリンジやレースアップなど、紐状のディテールを多用しています。
パッチワークのデニムや缶バッジをたくさん添えたフーディが楽しい見え具合。チュール使いのスタイリングはドラマティック。アウターの上から重ねたり、スウェットパンツやカーゴパンツの上に重ねたり。伝承に登場する終末思想的なキーワードを人工知能(AI)に入力してイラストを生成した手法は現代的です。
映画『パプリカ』のイメージコラボ企画「PAPRIKA × SEVESKIG RADIO CLUB展」を渋谷パルコのB1にある「QUATTRO LABO」で2023年3月16日~21日まで開催中。
長い歴史を持つホピ族と危うさをはらむテクノロジーを交差させるスリリングな着想は現代文明のありように疑問を投げかけるようで、知的な示唆に富んでいます。ナチュタルさとはかなげムード、ワイルド感、キッチュさなどが交じり合った重層的なテイストが何かを語りかけてくるようなコレクションです。