「TENDER PERSON（テンダーパーソン）」が2023年3月15日、2023-24年秋冬コレクションを発表しました。「Rakuten Fashion Week TOKYO」の東京コレクションに初参加して、渋谷ヒカリエ（東京・渋谷）のホールAでランウェイショーを開きました。
悪夢をイメージさせるキッチュめのアイテムが打ち出されました。おもちゃ箱をひっくり返したかのような、ファニーでダークな、いたずらっぽいアイテムを連打。気持ちを弾ませるコレクションです。
あでやかなベルベットやクラシックなテーラリングに、Ｂ級ホラー映画ムードをミックス。「相反する感情の交差」というブランドコンセプトに沿って、不気味さや不安、混乱などのネガティブな気持ちを写し込んでいます。
マルチカラーのストライプ柄パンツスーツで幕開け。続くジャケットはボクシーでロング丈。袖丈の長いアイテムが目立ちました。全体に色は多彩。ケミカルな発色のグリーンやネオンイエローがホラー感を醸し出しています。
目を引いたのは、多才なモチーフ。蜘蛛の巣をパンツの膝に張ったり、トレンチコートの両袖にカラフルなターゲット（同心円）モチーフをあしらったり。フランケンシュタインやピエロも登場。ブランドシグネチャーのファイヤー（炎）パターンはシャツ裾や靴を燃え上がらせました。
服のパーツを目立たせるディテールがウィットフル。ビッグリボンは胸の正面にゆるく結び、ジャケットは大襟をトリミング。パンツの膝にはプロテクターをあてがっています。
怪しげなホラー趣味を、ファンキーにひねって、上出来のカオス感を醸し出しています。レトロ風味とストリートテイストの交わり加減もグッドバランス。悪夢イメージがポジティブにねじり返されていました。
