「KEISUKEYOSHIDA（ケイスケヨシダ）」は2025年7月25日、東京都内の「エストネーション 六本木ヒルズ」で2026年春夏コレクションを発表しました。テーマは「Refresh and Relaxation」。
エグゼクティブ層の女性からも支持されるエストネーションの洗練された空気感に寄り添いながら、オフィスサイレン（Office Siren）を連想させる「きちんと感」を備えた装いに、あえて違和感やひねりを効かせたルックを披露しました。
デザイナーの吉田圭佑氏が着目したのは、現代都市に生きる人々が日々抱える緊張感と、その合間にこぼれ落ちる「やわらかさ」や「もろさ（フラジール）」。その両面が、服のディテールやシルエットに繊細に映し出されています。
たとえば、襟や見返しをあえてずらしたり、ポケットの裏地がふと見えてしまったり。まるで、朝の身支度でボタンをかけ違えたような、無意識のゆるみをデザインとして表現。ジャケットやコート、デニムといった定番服が、縮みや歪みを伴いながら新たな輪郭を描き出します。
なかでも印象的だったのは、ネックラインにパンツのウエストディテールを組み合わせたジャケット。首元からだらりと垂れるベルトが、ゆるさと“きちんと感”という相反する要素を絶妙に同居させていました。
しなやかさと芯の強さを併せ持つ、新しい女性像を感じさせます。その佇まいは、知性と感性のバランスを大切にするエストネーションらしいムードに溶け込んでいました。
