【おしゃベジnote】vol.3 「アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー 「野菜×おしゃれ」の魅力

【おしゃベジnote】vol.3 「アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー 「野菜×おしゃれ」の魅力

野菜レストラン「WE ARE THE FARM(ウィーアーザファーム)」とのコラボレーション連載「おしゃベジnote」の第3回です。ファッションジャーナリストで野菜ソムリエの宮田理江が「野菜×おしゃれ」の魅力をお伝えしていきます。

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

第3回のゲストは、国内だけでなく、海外でも人気の高いレッグウェアブランド「ANTIPAST(アンティパスト)」カトウキョウコさんとジヌシジュンコさんです。世界のおしゃれ好きが愛用するレッグウェアは、装いを足元から色めかせてくれる存在。私は早くから「アンティパスト」の大ファン。特に、透けるシアー素材のソックスが登場したときは、あまりのかわいらしさと美しさに感動して、何足買ったか数え切れないほど。穿くだけで一気におしゃれ見えする、個人的にも愛着いっぱいのアイテムです。

イタリア語で「前菜」を意味するブランド名からも分かる通り、お2人は食べることが好きで、しかもそろって野菜好きだそうです。ブランドの誕生ストーリーから、ソックスの上手なスタイリング方法、日本ブランドならではの魅力、そして、野菜との深いつきあいまで、貴重なお話をうかがうことができました。

 

Q: 「おしゃれなレッグウェアを作ろう」というところからスタートしたと聞いています。どのような経緯で、ブランドを立ち上げるという話に至ったのでしょうか。

【カトウキョウコ】(以下カトウ)
私たちがANTIPASTを始めたころは、日本の靴下はものすごく技術が高かったんです。ニット製品を編む機械のうち、靴下用が最も発達しているそうです。

私たちがブランドをスタートさせた当時は、編み機で出来る技術が面白かったので、それを生かして何かできないかなと考えました。私たちはテキスタイルデザイナーだったので、物というより、図案の世界。柄は靴下というアイテムでうまく表現できるから、靴下がいいなと思いつきました。小さな面積の中でも表現できる「隙間産業的だね」と2人で言っていましたね。

【ジヌシジュンコ】(以下ジヌシ)
私たちが始めた頃は、まだ靴下はファッションのアイテムと見られていなかった時代でした。学生用や防寒用など、機能に重点が置かれた商品が主流で、あまりファッション性は重視されていなかったのです。でも、機械はすごく発達していて、いろいろなことができる技術があったんですね。

もともとテキスタイルデザイナーでしたので、その技術を生かして面白いことをしたいと思っていたときに、メンズの靴下を作っている工場と出会いました。素晴らしい糸を使って、ワンポイントの柄入り靴下を作っていた工場だったので、その工場とのご縁が「アンティパスト」を始めるきっかけとなりました。自分たちの作りたいテキスタイルを表現できる機械がそこにあったことが、そのままブランドのスタートにつながりました。

 

◆日本の靴下技術は、絵画的なハイゲージ柄が魅力

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: 日本の靴下技術は素晴らしいと、あちこちで聞きます。実際にはどのあたりが優れているのでしょう。

【カトウ】 イギリスとかイタリアといったヨーロッパにもいい機械がたくさんあります。ブランドを始めた当時、日本の靴下技術で特に優れていたところは、ハイゲージで絵画的な柄ができる点です。逆に、イギリス、イタリア、フランスなどの魅力は糸。ちょっと膨らみがある糸とか、カシミアやシルクが入っている糸とか、糸に特徴があるものが多いんです。逆に柄は少なかったんです。日本とはそこが違いますね。

ヨーロッパの場合、柄があっても、せいぜいボーダー(横縞)、アーガイル柄ぐらい。でも、それはそれで、日本の技術よりも特化していますから、すごいところはあります。あちらは日本より寒いから、圧倒的に防寒的な要素が発達したのだと思います。一方、日本は高温多湿。だから、ハイゲージが得意になり、どんどん柄のほうで技術が進んだのではないでしょうか。

【ジヌシ】 今は海外でも素晴らしい機械が増えていて、一概に日本のほうが優れているとは言えないかもしれません。靴下作りの方向性として、私たちがやってきたことは、柄を小さな世界に埋め込むという方向だったと思います。

 

Q: 海外での反応はいかがでしたか?

【カトウ】 海外の方はちゃんと言葉に出してくれます。「絵画のよう」「大人っぽい」といった評価をもらいました。こういった図柄のソックスは今までなかったようです。

ヨーロッパで展示会を開くと、「すごく日本っぽいソックスね」と言われますが、逆に日本では「ヨーロッパっぽい」と言われます。それぞれの地域で、そんな風に感じられるのも、好まれる理由になっているのかもしれません。

 

◆「ミツバチと三つ葉のクローバー」 旅や自然から柄を着想

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: ソックスのモチーフ(柄・模様)はシーズンごとに新作が提案されます。その着想源はどこからくるのでしょう。特に思い入れの深いモチーフはありますか?

【カトウ】 もともと自分たちの好きな絵柄を表現しています。「アンティパスト」としてもモチーフがあったらいいなと考えて、私はミツバチを、ジヌシは三つ葉のクローバーと、互いに好きなものを選び、さらに少しずついろいろな柄を盛り込んで、今に至っています。

【ジヌシ】 毎年、何かテーマを設けたほうが作りやすいところがあります。昔は割と旅からインスパイアされるケースが多くありました。自分が行ってみたい旅先のイメージを柄にする感じです。たとえば、花を選ぶ場合、北欧だったらエーデルワイスを、イギリスだったらバラ、暑い国ならハイビスカスやランといった具合にそのシーズンを表現していきます。

【カトウ】 旅から柄を考えるアプローチを20年以上も続けていたので、世界中をあちこち回りました。ここ何年かは社員旅行で行った先で、皆で企画を出し合ったりもしています。今は行きにくい状況なので、過去に訪ねた旅先をテーマに、もう一度、絵柄を練り直したり、新しい要素を足したりといった試みを重ねています。

【ジヌシ】 図案として考えると、自然なものとか、民族衣装柄とかが浮かんできます。独特な食器や衣装、テキスタイルもそう。ニューヨークのエンパイアステートビルディングのような建物もモチーフになり得ます。その時点での気持ちを含めて選ぶことが多くなります。

 

◆おしゃれが大好き! ボトムスと靴の「隙間」まで計算

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー
Q: 靴下はファッションアイテムとしても重要になっていますが、最新のファッショントレンドはあまり意識しないものでしょうか?

【カトウ】 いえ、意識しますよ。だから、靴下のデザインを思考するうえで、次にどんなシルエットの服を着たいか、どんなアイテムを着たいかを考えて、靴下をデザインするんですよ。そもそも若い頃から2人ともおしゃれが大好きでしたから。その頃の興味は洋服が中心でした。

「アンティパスト」を始めた当時は、おしゃれな靴下が少なかった。本当になかったんですよ。それで、「スカートと靴の間のスペースをどうする?」と、2人で話し合い、それをやったらいいんじゃないかと考えました。まさにニッチ(隙間)な世界ですね。

【ジヌシ】 丈はトレンドと関係が深いものです。たとえば、パンプスがはやったときには、長いソックスをくしゅっとするとか、短いタイプをくるぶしぐらいで穿くほうがいいのか、それともハイソックスがいいのか、そういうのをいつも考えていました。

とにかくバランスが肝心。膝丈スカートだったらハイソックスがかわいいとか、ミドル丈スカートになったら短いソックスが合うとか。パンツルックがはやるときは、やっぱりトラウザーズ用のソックスがかわいい。そういう風にそのシーズンの着こなし、トレンドカラーなどは、靴下をデザインするうえでとても重要です。

 

◆パンプス、サンダルにソックスを合わせておしゃれ上手に

Q: 服や靴とのバランスを、そこまで細かく考えられているのですね。

【カトウ】 パンプスがはやった時期がありましたよね。ハイゲージのソックスを、綿とかウールで作ると、ぼてっとした見え具合になって、パンプスにはちょっと合わなくなってしまいます。

だから、「パンプスに合うソックスは?」と考えて、シアータイプのソックスを作ったんです。ストッキングは穿きたくない人も、おしゃれなシアーソックスならいいんじゃないかと。工場さんと試行錯誤しながら、いろいろな糸を使って、透けるタイプに仕上げました。つまり、あのシアーソックスはもともとパンプストレンドに合わせて生まれたものなんです。パンプスを履いても、ちょっとアバンギャルドになるものが欲しいなと思って。
【ジヌシ】 サンダルに合わせたいなと思ったときには、爪先に刺繍を入れるような工夫を考えます。サンダルの爪先からチラッと見えるように。やはり、自分が履きたい靴とのコーディネートを思い浮かべながら、靴下をデザインしていました。

 

Q: あまりに自分好みだったので、シアーソックスを毎シーズン、「コンセント パリ アッシュ・ペー・フランス」で買っていました!

【ジヌシ】 「コンセント」の湯沢由貴子バイヤーは私たちを最初に見付けてくれた人の1人です。ずっと昔から長い間、コラボレーションしています。

【カトウ】 湯沢さん独特のコーディネートの中に、シアーソックスがきれいにはまります。個性的に見えるところを気に入ってもらえたみたいで、一緒にお仕事をするようになってから、もう20年は経っています。

【ジヌシ】 ストッキングとパンプスを組み合わせている人は、ストッキングのような薄いソックスをパンプスに合わせるコーデに、違和感なしに取り入れやすいかと思います。コンサバに見えがちなストッキングとはまた少し違う雰囲気のおしゃれを楽しめるはずです。

 

◆女性用ソックスに「薄手×ハイゲージ」の新カテゴリー誕生

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: 見た目だけではなく、履き心地が素晴らしいのも「アンティパスト」の魅力です。どのような製法や素材が、抜群の履き心地を生んでいるのでしょうか。

【ジヌシ】 ハイゲージソックスは基本的にメンズ向けで、しかもフォーマルなイメージでした。たとえば、冠婚葬祭用のシルク製の高級メンズソックス。薄くてハイゲージの女性用ソックスは、私たちが始めた頃には、まだ世の中に存在していなかったかもしれません。

【カトウ】 そういう高級なメンズソックスを作っていた工場だったからこそ、「アンティパスト」のソックスが生まれたわけです。まるでストッキングのようなメンズソックスを作る技術と機械を持っていたので、細い糸を使って、女性用のソックスを作ることもできたわけです。

 

Q: メイド・イン・ジャパンの靴下工場・職人の技術に、お2人の思いや着想が加わって、さらに魅力が増していますね。

【ジヌシ】 今、おつきあいしている工場は素材に関して、とてもこだわりを持っていらっしゃって、社長さんがいろいろな素材を靴下に取り入れてくれるんです。

【カトウ】 私たちが「世の中にない、こんな感じを表現したい」と言ったときに、この工場さんはそれをいかに靴下で表現するかということを、すごく真剣に考えてくれます。従来の表現にプラスアルファして考えてもらえるので、どんどん進化していけるんです。糸はデザインに合わせて日本のものやイタリアのものを選んでいます。

【ジヌシ】 技術者の方々のレベルが高かいと、同じ機械でも、いろいろなチャレンジをしてもらえます。機械を使いこなせる技術者がいるからこそ、「ここを改良したら、こんなことできるよ」と、可能性を広げてもらえるわけです。

 

◆よい靴下は「かかとが90度」 目数もしっかり

Q: 穿き心地がよいことに加え、穿いているうちに靴下がずれないのもうれしい特長です。

【カトウ】 自分たちも「アンティパスト」の靴下を常に穿いているから、穿き心地に関して感じたことを、次に生かしたり、修整に役立てたりしています。靴下の品質は、生産の時間や手間と関係が深いものです。

一番分かりやすいのは、かかとの部分。かかとを編むのには、すごく時間がかかるんです。一般的に言って、安いソックスの場合、かかとの目数が削られがちです。目数を減らしてしまうと、かかとの体積が減るから、穿いているうちに、どんどんかかとの中にずれていってしまうのです。そんなソックスって、ありますよね。あれは、かかとがちゃんと収まる体積がないからなんですよ。

生産時間を短縮するために、目数を減らすと、こうなってしまうのです。かかとらしき部分はあるんですけど、目数をちゃんと取ってないから、かかとがしっかり収まらないで、どんどんずれてきちゃうわけです。

私たちが一緒にやっている工場さんは、そういう細かいところの手順をきちんと守ってくれます。片足だけでも何分もかかる作業ですが、手を抜かないで、しっかり作ってくれるのです。かかとの部分は直角(90度)に近いほうが穿き心地がよくなります。いい靴下はそうなんです。

 

◆丈や色のバランス重視で、色と柄をマッチング

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: お2人ともソックスのスタイリングがお上手だと思うのですが、ソックスを生かすうえで、意識している点、工夫しているところはどこでしょう。着こなし・穿きこなしアドバイスをお願いします。

【カトウ】 私たちは背が低いので、スカートと靴下のライン、靴と靴下のラインをとても意識します。丈のバランスには、すごく頭を使います。

色の面では、靴とのカラーコーデにも気を遣います。色と柄の合わせ方は、和服の着物と帯の関係にも似ています。たとえば、柄同士のマッチング。上下で異なる柄を合わせる場合、違う柄であっても、同じ色ならうまくまとまります。

ヨーロッパで言うと、インテリアの感じに近いでしょうか。カーペットの柄とカーテンの柄とソファーの柄がそれぞれ違うのに、すごく上手に組み合わせてあるという感じ。種類の異なる柄同士でも、いいバランスで整えれば、決してうるさくなりません。

コツの1つは「色を1色だけ合わせる」。違う柄でも共通する1色があれば、まとまりがよくなります。たとえば、花柄とチェック柄の服で「柄×柄」コーデを組み立てる場合、花の色を1色か2色、チェック柄に生かしたコンビネーションを工夫すればいいわけです。

 

◆ソックス丈のアレンジ次第で、こなれ感も抜け感も

【ジヌシ】 スカートが長いときは、短いソックスで合わせるといった「長短コーデ」のバリエーションもあります。膝丈ボトムスの場合なら、クォーター(ふくらはぎ下程度)といわれる丈のソックスがバランス的にかわいいです。

【カトウ】 穿き方次第で印象が変わります。たとえば、ちょっとだけルーズにさせると、違和感のない足元に映ります。あえてピチッと穿かないで、ほんのちょっとだけルーズにするというさじ加減です。ほんのちょっとだけのルーズさですが、そうすることによって、自然になじむというか、こなれ感や抜け感が備わります。

また、「アンティパスト」の柄ハイソックスをルーズめに穿くと、カジュアルな見え具合に仕上がるんです。スタイリングのまとまりすぎを、少しだけはずしたいときに使えるテクニックです。

【ジヌシ】 靴との関係が大事です。同じパンツであっても、ヒール、スニーカー、サンダルなど、靴によって雰囲気が変わってきます。それぞれの見え具合に応じて、すごく短い靴下で足首を見せたり、長めのタイプで柄を印象的に見せたりと、靴下も様々な演出が選べます。

【カトウ】 パンツの場合は、脚を組んだときにのぞく足首がポイントになります。シアータイプを穿けば、ストッキングよりかわいらしく見えますよ。スニーカーには麻素材やルーズ系で合わせてもいいですね。ゴールドやシルバーにきらめくルレックス素材の靴下をスニーカーに合わせるのもおすすめです。

【ジヌシ】 白シャツに紺のパンツといったトラッド風の格好でも、組んだ足元に花柄の靴下が見えると、すごく素敵ですよね。大抵のパンツに靴下は合うと思います。

【カトウ】 私が会ったお客様のうち、「シンプルな無地の服しか着ない。でも、靴下だけは柄が穿けるんです」という人が何人かいました。アクセントになっていいですよね。

 

◆こだわりの靴下で、自分だけの秘かなハッピー

Q: 靴下の柄は見える面積が小さいからこそ、目を惹くアクセントになりますよね。

【ジヌシ】 歩いている間は見えないけれど、足を組むと、靴下がチラリとのぞくというのはいいですよね。ほかにも、靴を脱いだとき、爪先に天使がいるかのように、編み込まれた柄が見えるという仕掛けもあります。こういう秘かなおしゃれは、自分の気分を上げるツールです。

柄は小さな面積でも十分です。2000~3000円で買える、こだわりの靴下でハッピーになってもらえたらうれしいです。穿く人本人を幸せな気分にしてくれるアイテムに、「アンティパスト」がなればいいなと思います。

【カトウ】 そうそう、イタリアの人はとてもトラッド好きなんです。たとえば、クールなパンツルックに合わせて、すごく素敵に「アンティパスト」を穿いてくれるんですよ。足を組むと、チラッと見えてかっこいい。おしゃれに手を抜かない国民です。

【ジヌシ】 本当にそう。ブーツを履いてもおしゃれなハイソックスで合わせたり。オーバーニーでチラッと見せるんです。さりげないおしゃれ演出はさすがです。

 

◆「主菜」の着る人を引き立てる「前菜」役の服やソックス

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: イタリア語で「前菜」という意味のブランド名を選んでいるところからは、食べ物への愛情がうかがえます。

【カトウ】 ブランドコンセプトは「メインは着る人、洋服やソックスは前菜」という意味です。『反』を意味する「アンティ」と、『過去』意味する「パスト」を掛け合わせた造語で『未来』をイメージさせる言葉にもなっています。

【ジヌシ】 食事をするときには、先に食べる前菜の味わいが、その後のメインをさらにおいしくするじゃないですか。前菜があるから、着る方を引き立てるような前菜でありたいといった思いも込められています。

 

◆野菜は大好き! 季節の野菜、新鮮な野菜をまんべんなく

Q: 好きなお料理はどんなものですか。野菜はお好きですか?

【カトウ】 私は和食よりもイタリアン好きです。そして、野菜が好き。特にバーニャカウダソースで食べる野菜が好きです。

パリで展示会を開くときは、アパートを借りて、夫がシェフ代わりを務めてくれます。夫が作るバーニャカウダソースが本当においしい。パリでお客様や友達からも大好評なぐらいおいしいんです。

パリの野菜は日本にはない品種が多く、しかもすごく安く手に入るんです。毎回、いろいろな目新しい野菜、季節の野菜、新鮮な野菜を見付けては食卓に載せています。

逆に嫌いな野菜はないですね。ジヌシさんが作る白菜スープはおいしいですよ。

【ジヌシ】 以前は外食が多かったのですが、ここ数年は家で食べることが増えました。自分で料理を作ることも多くなりました。野菜は毎日、たくさん食べます。白菜スープはシンプルに鉄鍋でこしらえます。無水で蒸して、牛乳とブイヨンを加えて仕上げます。

【カトウ】 日本では野菜は普通のスーパーマーケットで買います。今は無農薬野菜もスーパーで売っているし、ハーブ類も手に入ります。便利ですよね。

【ジヌシ】 いろいろな野菜をまんべんなく買うように心がけています。淡路島に友達がいるので、淡路島から野菜をいっぱい送ってもらえるんです。タマネギとかハーブとか。コロナ自粛で買い物に出るのが心配だった時期も、友達から送ってもらいました。コロナ自粛の期間は、オーブンで焼いた焼き野菜や、野菜をいっぱい盛り込んだピザも作りました。

【カトウ】 夫はプロみたいに料理が上手で、友達にふるまうのが好きです。和食を中心に、イタリア風とかフレンチ風とか、かなりこだわった献立を用意します。

だから、パリではスーパーよりも専門の青果店で買いますね。そういえば、パリで見付けた、ズッキーニの仲間で、UFOみたいな姿の野菜が気に入って、靴下の「図案にしようか」と話し合ったこともありました。あまりに見た目がかわいくて、珍しくて、記憶に残っています。

【ジヌシ】 カトウさんの旦那さんの料理は見た目もきれい。盛り付けが素晴らしい。野菜がたっぷりで、ついむしゃむしゃ食べてしまいます。

たくさん食べても胃に負担がかからないのも野菜の魅力ですね。私は「蒸す」という調理法に凝ったことがあります。何でもかんでも一度、とりあえず蒸す。野菜もいったん蒸してから、料理するんです。ちょっと蒸してから料理すると、甘みが出てくるところが気に入っています。

◆小さな癒やしがもらえるような服やソックスを

アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー

Q: 新型コロナウイルスは生活意識を変えました。ファッションとの向き合い方、ソックスとの付き合い方にも変化の可能性があるでしょうか?

【カトウ】 部屋で過ごす時間が長くなりました。身にまとう物に関しては、着心地のよいもの、肌触りのよいものを選ぶ意識が以前よりも強まったのではないでしょうか。

肌触りのよい物を身につけるだけで、優しい気持ちになれるものです。そういう風に何か五感に訴えることも必要かなと思っています。「アンティパスト」では服も手がけていますが、洋服は求められるものが変わっていくんじゃないでしょうか。着心地がよくて、ずっと着られて、おしゃれで、しかも洗濯ができる。そういったものまで求められるようになると、物理的な制約が多すぎて、服を作るのはかなり大変になっていきますね。

【ジヌシ】 その点、ソックスはもともと耐久性があるうえ、洗濯にも耐えるし、家でも穿けるものです。ソックスは必要なものだから、あっていいアイテムだなと思っています。

やはり、家にいながらにして気軽にネットショッピングで買うのにも、ソックスとか小物は向いています。しかも癒やされる存在。靴下のような小さいアイテムは、買って届いたときに何だかうれしくなるものです。

今のような状況では、誰もがもんもんとする日々ってあると思うんです、外に出ても不安で、早く家に帰ろうと考えがち。でも、家に帰っても何だかなと思ったり。そんな中でも、ちょっと癒やしがもらえるものであるように作れたらなと思います。

 

Q: 最後に告知したいことをどうぞ

8月以降、2020年秋冬シーズンのアイテムが取扱店様で順次展開となります。イベント情報はANTIPASTホームページ(http://www.antipast.jp/)やinstagramアカウント(@antipast_official)で随時、お知らせしております。

 

【ANTIPAST】
『アンティパスト』は食事をおいしくいただくための前菜です。メインディッシュはあなた自身、身に着ける人が主役です。メインディッシュをより輝かせる存在でありたいと思い「アンティパスト」と名付けました。手にとった人 身に着けた人のこころから自然とほほ笑みが浮かぶ、そんな物作りを心掛けています。

【Profile】アンティパスト デザイナー
カトウ キョウコさん、ジヌシ ジュンコさん
それぞれがプリントと染め、織物のテキスタイルデザイナーとして活動後、雑誌、広告等のコスチュームやアクセサリーを共同で製作しはじめたことを機に、Coup de Champignonを設立。

HP
http://www.antipast.jp/

Instagram
https://www.instagram.com/antipast_official/?hl=ja

 

■取材を終えて
世界的にもおしゃれプロのファンが多く、様々な雑誌やメディアにインタビューも取り上げられているお2人なのに、今回、気さくに、そして楽しいお話をたくさん聞かせてくださり、あっという間の取材でした。日本の靴下の技術や、よい靴下の見分け方など、ソックス好きでも意外に知らない内容がいっぱいです。とりわけ、ソックスとおしゃれのコーディネートのお話になると、お2人から次々とスタイリングアドバイスが提案されて、ソックスと洋服のスタイリング講座を開催してほしいと思うほど。言葉のあちこちから、おしゃれが大好きという気持ちが伝わってきました。野菜に関しても、靴下と同じように素材を大切にしていることがわかります。足を守ってくれると同時に、着こなしのキーアイテムでもある靴下で、おしゃれも気持ちも高めていきたいと感じました。

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【おしゃベジnote】vol.3 「アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー 「野菜×おしゃれ」の魅力

さて、ここからは、「野菜をしっかり食べたい」と思う人に、うれしいお知らせがあります。アンティパスト デザイナーのお2人のように野菜の素材を大切にしたいという方に魅力的な内容です!

野菜がおいしいレストラン「WE ARE THE FARM(ウィーアーザファーム)」の看板的な野菜は、やはりケールです。キャベツの原種ともいわれるケールはジュースやサラダでおなじみ。「WE ARE THE FARM」では定番中の定番メニューで、私の注文率は100%です。この自家栽培ケールのコールドプレスジュースが発売されました。もちろん、「WE ARE THE FARM」ならではの無農薬、無化学肥料だから、安全・安心です。

コールドプレスジュースが一般的な野菜ジュースと異なるのは、無理に力を加えて、野菜をしぼらないから、栄養素が最大限に生きているところです。熱を生じさせないしぼり方のおかげで、味わいがやさしいのも魅力です。健康意識の進んだ米国ではかなり前からヘルシードリンクとして定着。粉末ジュースとは段違いの健康メリットが期待できます。

【おしゃベジnote】vol.3 「アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー 「野菜×おしゃれ」の魅力

しかも、素材のケールがタダモノではありません。「人類にケールを。」をコンセプトに立ち上げた新ブランドの「KALE FARM(ケールファーム)」が送り出す、特別なケールです。自前の農場で栽培しているので、鮮度やうまみがけた違い。「KALE FARM」からはこの先も様々なケール商品が提案されるそうです。

いわゆる「青汁」には、いろいろな銘柄があります。でも、こちらのコールドプレスジュースは別格ケールのすごさを実感できる逸品。大地のエネルギーすら感じられます。水、砂糖、添加物はゼロ。カロリーコントロール面でも安心です。

注文は「KALE FARM」の公式ホームページから申し込めます。ケールオンリーの「KALE STRAIGHT」のほか、ミカン、リンゴ、パイナップルとミックスした、3種類の「KALE FRUITS」も選べます。それぞれに味わいが異なるから、ケールデビューの人でも試しやすい飲み口です。おうちに居ながらにして、絶品ケールを試せる機会だけに、ぜひアクセスしてみてください。

【おしゃベジnote】vol.3 「アンティパスト」のカトウキョウコさんとジヌシジュンコさんをインタビュー 「野菜×おしゃれ」の魅力

・「KALE FARM」公式ホームページ
https://www.kalefarm.jp/

 

~【おしゃベジnote】バックナンバー~
https://riemiyata.com/category/fashion-vegetables/

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