「FETICO(フェティコ)」は2027年春夏コレクションを、ウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会で2026年7月16日に発表しました。テーマは「A Study of Enigmatic Beauty」。フランスの写真家サラ・ムーンが写し出す、霧のように曖昧な輪郭や色褪せた色彩、記憶の残像を思わせる幻想的な世界観から着想を得ています。
目を引いたのは、シアー素材やカットワークを生かしたエレガントで上品な肌見せです。透ける布を幾重にも重ね、ドレープやレイヤードによって繊細な陰影がミステリアスな美しさへと導いています。
今シーズンの象徴的なディテールは、花のシルエットをかたどったカットアウト。胸元やデコルテ、ウエストなどに曲線的な切り込みを施し、肌を美しくフレーミング。センシュアルでありながら、品格のあるフェミニニティーを際立たせていました。
スーツスタイルやセットアップも打ち出しました。尾州産のファインウールを用いたテーラリングは、端正な仕立てをベースにしながら、ウエストに寄せたギャザーや曲線的なパネルライン、袖口のレースによって、女性の身体にしなやかに寄り添います。ベルスリーブを取り入れたブラウスは、袖口に向かって広がるシルエットが、腕を動かすたびに揺れ、装いにドラマティックな余韻を添えました。
デニムをドレスアップしたスタイリングも披露。アラベスク柄のカットアウト刺繍を施したデニムジャケットやロングスカートは、タフな素材感とレースのような繊細な装飾性をミックス。エレガントな場面にもなじむ華やかな装いへと引き上げています。アラベスク柄をフロッキープリントで表現したジャケットには洗い加工を施し、長い年月を経た壁紙のような風化した質感を表現。ノスタルジックな深みを与えていました。
なめらかなジャージーシリーズでは、アシンメトリーなドレープが身体を優雅に包み込みます。胸元にドレープを寄せたシアージャージードレスや、スカーフをまとったような左右非対称のトップスなど、曲線の切り替えでボディラインを美しく引き立てます。
カットアウトやレース、シアー素材で肌をさりげなくのぞかせながら、端正なテーラリングや流れるようなドレープ、立体的なフォルムで包み込むデザインが印象的。肌見せを大胆さではなく洗練された美しさとして表現し、新しいセンシュアリティーを感じさせます。女性らしさを一つのイメージに縛らず、曖昧さや余白、多面的な魅力を描き出し、FETICOらしい成熟した女性像を印象づけました。













