ワクワクする近未来を予感 「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

鳥瞰東

鳥瞰東

 

都市公園鳥瞰

都市公園鳥瞰

 

都心に遊休地が減る中、JR大阪駅北側の再開発エリア「うめきた」は長年、「大阪最後の一等地」と呼ばれてきました。もともとは貨物駅があった場所で、梅田の北側だから「うめきた」。オフィスやホテル、商業施設などを含む大型プロジェクトです。既に1期の「グランフロント大阪」が2013年に開業済み。続く「うめきた2期」も開発が進みつつあります。実は1期よりも2期のほうが面積が広く、それだけに期待も大きくなっています。

この「うめきた2期」エリアで12月10日に屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」が開催されました。「みどりとインクルーシブ」をテーマにしたショーです。通常のファッションショーはブランドが新シーズンのコレクションを披露するものですが、今回は「うめきた2期」エリアの紹介を兼ねて、地域とのつながりや、インクルーシブのメッセージを伝える企画。屋外というシチュエーションも、公園を軸に据えた「うめきた2期」らしさを印象づけていました。

 

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

全体は3部構成になっています。第1部は地元の人たちが参加したショーで、企画演出からモデルまで自分たちで創ったコレクション。「うめきた2期」エリアを活気づけていくにあたっては、地元とのつながりが欠かせません。そのメッセージをポジティブに発信した点で今回の企画は意味が大きいと感じられます。

 

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

第2部は松田直己デザイナーが率いる「ニサイ(nisai)」ブランドのショー。国籍や年齢、性別など、様々な意味で多様性を示すモデルが選ばれ、イベントテーマの「インクルーシブ」を表現しています。モデル48人のうち32人が地域から選ばれました。さらに、各モデルにインタビューして、そのモデルだけのための服を制作。アイテムの面でも古着を取り入れて、「服のインクルーシブ」をも示すかのよう。モデルは枕をクラッチバッグ風に持って登場。京都紋付の黒染めによる古着ニットや、デニムのパッチワークなどを披露。古着・古布を素材としたアップサイクル、ハンドメイド、ハンドペイントがぬくもりと手仕事技を感じさせます。モデルたちは芝の上を歩き、開かれた場所のイメージを体現していました。

 

松田直己デザイナー

松田直己デザイナー

 

「ニサイ」は一点物の服を作るブランドです。松田デザイナーは家庭用ミシンを買って、全くの独学でブランドを立ち上げたという異色のキャリアの持ち主。モードの常識にとらわれないクリエーション自体がダイバーシティー(多様性)を物語っています。古着リメイクやアップサイクルを得意とする点でもSDGsの流れに沿う立ち位置と映ります。「インクルーシブ」を掲げた今回のイベントにはぴったりのブランドといえるでしょう。

 

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

第3部のショーには、子どもやシニア、心身に不自由や悩みを抱える人たちがモデルとして参加。ランウェイがヒューマンなぬくもりに包まれました。様々な立場のモデルを起用するのは、グローバルファッションの流れとなっていて、民主的なアプローチとしてさらに広がる勢いです。

 

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催

「うめきた2期」エリアで屋外ファッションショー「うめきたMIDORIコレクション」開催
ショー会場ではMHD(モエ ヘネシー ディアジオ)とウェスティンホテル大阪がコラボレーションする形で屋外バーが用意され、ファッションショーらしい華やぎを演出していました。オリジナルカクテルやケータリングが振る舞われ、ラグジュアリー感の高い演出。屋外ならではの解放感が気持ちをほどくようなひとときでした。

 

南公園

南公園

 

梅田地区には関西最強のファッションの館として圧倒的な存在感を誇る百貨店「阪急うめだ本店」があります。「うめきた2期」の周辺地区では阪急阪神グループの「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が22年3月にオープン。25年の大阪・関西万博をにらんだ、新たな都心コアづくりが加速しています。

ターミナル駅に直結する都市公園としては世界最大級の規模となるうめきた公園は「うめきた2期」の柱と呼べる存在。これほどの都心ど真ん中に広大な公園が出現するのは画期的な試みです。安藤忠雄氏が設計し、施設の大半が地下に設けられる体験型ミュージアムもオープン前から関心を集めています。

「うめきた2期」のような大型の都市開発プロジェクトでは、街に元気やうるおいをもたらすソフトパワーが重要といわれます。アートやエンターテインメントが代表例とされますが、ファッションは街を行き交うすべての人たちがまとうだけに、エリアのムードメーカーのような存在。都市開発やまちづくりに、今回のような手法でファッションを取り入れるのは、有効なアプローチと映ります。多様性に富み、地域に寄り添う「うめきた2期」の近未来がファッションショーを通じて予感され、本格オープンが一段と待ち遠しくなりました。

 

ひらめきの道

ひらめきの道

うめきた外庭SQUARE
https://sotoniwa-uk.com/

nisai コレクション制作協力/共作ブランド
株式会社OLDFLIP
株式会社京都紋付
TRICO DESIGN WORKS
omamori
MUTEKI
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lisa nakagoshi

写真/提供:うめきた外庭SQUARE運営事務局
パース/2022年5月時点のイメージパースであり、今後変更となる可能性があります(提供:うめきた2期開発事業者)

 

 

 

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