ハートフルな映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』が公開 大人かわいい花柄ワンピースで心ときめかせて

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

穏やかな気持ちになり、心の体温が上がるような映画が『43年後のアイ・ラヴ・ユー』。長く離れていたかつての恋人同士が年老いた後、アルツハイマー病という壁を乗り越えて、再び寄り添い合う物語です。2021年1月15日(金)から新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開となります。

ほとんどの場面が高齢者介護施設の中という、コンパクトな舞台設定です。ここに暮らす元舞台女優のリリィ(カロリーヌ・シオル)はアルツハイマー病を患っていて、昔の記憶がすっぽり抜け落ちています。彼女が施設に入ったと知った、元演劇評論家のクロード(ブルース・ダーン)はかつての恋人。既に70歳を迎え、妻を亡くしています。

 

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

ロサンゼルス郊外で静かに暮らしていたクロードですが、リリィの状況を知って、施設を訪ねます。どうにか再会を果たしたものの、記憶を失っている彼女はクロードのことを全く覚えていません。一計を案じたクロードはアルツハイマー病を装って、同じ施設に潜り込みます。

昔を思い出せないリリィに、過去の想い出を語りかけるクロード。しかし、リリィの反応は鈍く――。転機が訪れたのは、現役時代にリリィが演じたことのあるシェイクスピア劇の上演が決まったとき。このチャンスを生かして、クロードはリリィの「役者魂」を呼び覚ます、ある試みに踏み切ります。

 

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

「失われた記憶を取り戻し、一瞬だけでも自分を思い出してほしい」と願うクロードのけなげな奮闘ぶりがストーリーの軸になっています。ハリウッドのレジェンド的なブルース・ダーン(ローラ・ダーンの父)のハートウォーミングな演技が心を打ちます。シンプルな筋運びが2人を応援するような気持ちに誘います。

 

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

◆心を元気にしてくれるロマンティックな花柄ワンピース

映画の中では、リリィはアルツハイマー病ではありますが、さすがは元女優。身だしなみにはこだわりがあるようで、毎日、異なるあでやかな花柄のワンピースを着ています。かつての若い女優時代のシーンが少し登場するのですが、当時も花柄ワンピースを着ていて、花柄ワンピースがお気に入りのよう。タイムレスで自分らしいという、今のファッションの方向性を、リリィは早くから身につけていたと見えます。

年を重ねてもたくさんのワンピースを日替わりで着こなすリリィ。花柄ワンピースの上に、花と同じ色のカーディガンを羽織ったり、ベルトをアクセントにしたり。足元は転ばないように歩きやすいスニーカーですが、これがまたこなれた「ワンピース×スニーカー」のコーデに整えています。高齢者施設でもおしゃれをわすれないリリィは、ファッションが心を元気にしてくれる力を感じさせてくれました。

 

映画『43年後のアイ・ラヴ・ユー』

 

2019年に製作された映画ですが、コロナ禍で気持ちがささくれ立ちやすい今にぴったりの「癒やし」がもらえる作品です。新しい年を迎えても、まだ不安な状況が続いていきそうですが、こんな状況だからこそ大事にしたい、時を超えた絆を感じ取れる「現代おとぎ話」です。

『43年後のアイ・ラヴ・ユー』
https://movies.shochiku.co.jp/43love/
1月15日(金)新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷公開
2019年/スペイン・アメリカ・フランス/英語/89分/スコープ/カラー/5.1ch/日本語字幕:星加久実/原題:Remember Me
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