「香港、台北、重慶」3都市の3姉妹の異なるファッションに注目! 映画『花椒(ホアジャオ)の味』

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

香港、台北(台湾)、重慶に分かれて暮らしていた3姉妹を描く映画『花椒(ホアジャオ)の味』が2021年11月5日に公開されます。3姉妹の性格の違いが印象的に描かれるストーリー。それぞれのキャラクターを示すファッションも効果的に使われています。

同じ父親を持つものの、3姉妹は互いを全く知らないまま、別々の都市で育ちました。父親の葬式で初めて顔を知った3人は、仕事も人生観もばらばら。いったんはそれぞれのホームタウンへ戻りますが、香港で父の火鍋店を継いだ長女、ユーシュー(鄭秀文、サミー・チェン)が店の立て直しに苦労しているのを知り、2人は再び香港へ。父が編み出した秘伝のスープを再現しようと、力を合わせて奮闘します。

 

◆動きやすさと心地よさを兼ね備えたスタイル

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

長女のユーシューは、旅行の手配業務をこなす、割と地味なタイプ。3人の中では唯一、眼鏡をかけているのも、堅実なキャラクターを印象づけています。真面目で気取らない人柄を映して、服装もニット主体の飾らない服を好んで着ています。ケーブル編みのニットの中にタートルネックを着ているシーンも。お気に入りはカーディガンのレイヤード。火鍋店での勤務に便利なよう、動きやすい装いを選んでいます。リラックス感を重視した着こなしがユーシュー流です。

 

◆ジェンダーレスで凛としたストリートスタイル

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

一方、次女のルージー(賴雅妍、メ―ガン・ライ)は台北で暮らす、ビリヤードのプロ選手。クールな凜々しいキャラクターです。服も黒のブルゾンといった、タフでハードなジェンダーレス的ムードがお好み。女性ファンから「王子様」的な憧れのまなざしを受けるのも納得の着こなしです。キャップをかぶって、今風のストリート感もミックス。行動的なところもあって、ボトムスはパンツ派。色はほとんど黒で統一。弱みを見せたくない感じのスタイリングが「ルージー流」です。

 

◆前向きでモードなトレンドスタイル

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

重慶に祖母と暮らす三女のルーグオ(李曉峰、リー・シャオフォン)はおしゃれ好きのインフルエンサー。オレンジに染めた髪が示す通りのポジティブキャラです。服はボリューミー袖のシャツや、シアー素材の服など、最新トレンドにしっかり目配り。アシンメトリーも取り入れています。大ぶりイヤリングやカチューシャ、サングラスなどの小物使いにも抜かりがありません。父の葬式のときも全身を黒でまとめながら、おしゃれを演出していました。前向きでキャッチーなトレンドモードが「ルーグオ流」です。

 

映画『花椒(ホアジャオ)の味』

奔放な父親のせいで、傷つけられたと感じてきた3人ですが、実は父は娘たちのことをとても大切に思っていていたことが徐々に分かってきます。そして、父の麻辣鍋を再現する奮闘の中、家族の絆を確かめ合っていくのです。ルージーを批判する母、ルーグオを困らせる祖母も、やがて穏やかな結びつきを取り戻していく姿は、まるで大きな火鍋に家族が溶け込んでいくかのよう。心がじんわりとぬくもるドラマです。

タイトルの「花椒」は、麻辣鍋で味の決め手となる中国スパイスのこと。この映画では3人のファッションも「隠し味」のようにストーリーの味わいを深くしています。現代中国・台湾の多様なファッションに触れる機会ともなりそうです。

人とのつながりが薄れた約2年間を経験しただけに、いっそうハートをあたためたくなる今にぴったりの物語。映画の後は火鍋を食べたくなるかもしれません。

『花椒(ホアジャオ)の味』
11月5日(金)より 新宿武蔵野館ほかで全国順次公開 配給:武蔵野エンタテインメント株式会社
(C)2019 Dadi Century (Tianjin) Co., Ltd.  Beijing Lajin Film Co., Ltd.  Emperor Film Production Company Limited  Shanghai Yeah! Media Co., Ltd.  All Rights Reserved.
公式サイト:fagara.musashino-k.jp
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