ファッションショーの手法を考え直す取り組みが世界規模で加速しています。清水則之デザイナーのブランド「ネーム（Name.）」が「Amazon Fashion Week TOKYO」で発表した2017-18年秋冬コレクションでもナイトクラブのような演出が取り入れられました。東京タワーの下にある「スタジオアース」の中に、オールスタンディングの来場者の間をうねるようにランウェイを走らせました。ランウェイの高さは、モデルを下から見上げやすい位置で、来場者がくつろいだ気分でショーを見やすいよう、レイアウトが工夫されていました。
アフリカやグランジの雰囲気が交じり合うような若々しくジェンダーレスな装いを示しました。ストリートノマドのたたずまいは、型にはまらない着こなしを好むユース層への目配りを感じさせます。シャーリングを利かせたレザーアウター、たっぷり布を遊ばせたバギーパンツなどが豊かな量感を生んで着姿に起伏をもたらしています。装飾的に走らせたファスナーや、ボリューミーなマフラーがアクティブな気分を添えました。
ストリート風味を下地にしながら、入り組んだレイヤードを組み立てました。長短のシャツを重ね、さらにジャケットの上からレザーベストを羽織るといった複雑な重ね着がムードもミックス。パーカやスニーカーといったストリート系の基本アイテムに、テーラーリングを利かせたジャケットやコートを挟み込んでカルチャーコラージュを成り立たせています。
Name.
http://name.i-a-m.jp/
