「Alexander McQueen（アレキサンダー・マックイーン）」は、サラ・バートン氏が導入した教育プログラムの一環としてアーカイブ生地を英国大学の学生に寄付する新たな取り組みを始めました。ロンドン・ファッションウィーク期間中に発表された、学生の卒業コレクションの中でアーカイブ生地を使用して創作されたルックが披露されました。
「アレキサンダー・マックイーンの特徴として、コレクションのリサーチとデザインに使用するすべてのものはアーカイブとして保存されています。私達は何も捨てず、無駄にすることはありません。」とバートン氏は語ります。
今回の取り組みは、生地や素材を必要とする学生へ寄付することを念頭に置いて、過去10年間に渡り保存されてきた、メンズ・ウィメンズの両コレクションのサンプルとプロダクションで残った生地を有効活用する計画です。
ロンドンのボンドストリートに位置するアレキサンダー・マックイーンの旗艦店に2019年１月、インスタレーション、トークセッション、イラストや学習のワークショップが行えるエデュケーションスペースを開設して以来、アレキサンダー・マックイーンチームはイギリスのファッション大学とその学生たちとの関係を築いてきました。
「私自身、学生時代に卒業制作のために生地を買う余裕がないことが、どれほど厳しいことだったかを思い出しました」と、バートン氏は振り返ります。「私はとてもラッキーでした。アレキサンダー・マックイーンで初めて働き始めたとき、リー（リー・アレキサンダー・マックイーン）が私の卒業制作のために生地を援助してくれました」。
次の世代を応援する取り組みは、英国の服飾文化の奥深さを感じさせます。ロンドン・ファッションウィークから常に、新たな才能が誕生している背景には、こうした先人たちの暖かい支援が大きいと思われます。
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Steven Stokey-Daley
© Liam Leslie
